この場面では、3日目深夜の東の山が舞台となります。悩んだ末、「秘密 (3日目深夜)」と分けることとしました。よろしくお願いします。
金の糸を巻き終わるや、ブラドは巨石から離れ、戸口へ向かいます。そこで振り向くや、巨石の方向、誰に向かってとも無く、「石のみならず、金の糸に触れる者をも捕らえよ!」と叫んでから、足早に塔を出て行きます。テシェックはその声を聞くや、飛び退くように巨石から離れ、ブラドの後を追います。
崖に近い開けた場所へ出たブラドは、ポケットから小さな笛(ホイッスル)を取り出し、「これだけでも持って来て幸いであったわい」と古典文学に出てくるようなセリフを吐きます。その笛を一吹き、妙に空ろに響く高音で、奇妙で不安気な旋律を奏でます。そして意味不明な文句。
イア!イア!ハスター!ハスター クフアヤク ヴルグトム ヴグトラグルン ヴルグトム!アイ!アイ!ハスター!
もう一度吹かれる笛の高音。それに応えるように、更なる高音が周囲に響き…、一瞬すべての音が無くなります。次の瞬間、ブラドの上空に、何かが突然現れました。
突き出た顎を持つ巨大な頭。不釣合いに引き締まった胴体と手足。手足の端でゆっくり動く、大きく鋭い鉤爪。下腹部は蜂の腹のように膨らみ、時折振動しています。そして、その身体を中空に固定する巨大な翼。エドガーとマリクが語った、そのままの姿が、再び姿を現したのです。違うのは、その怪物が、三体いること。
この怪物を見たキャラクターは、正気度判定を行ってください。失敗(49以下)なら6ポイント、成功度1(50以上)なら3ポイント、成功度2(100以上、3も含む)なら1ポイントの正気度を失います。
> イア!イア!ハスター!ハスター……。
ぎゃーーーーーーーーっ!( ̄□||||!!
ぎゃーーーーーーーーっ!( ̄□||||!!
ぎゃーーーーーーーーっ!( ̄□||||!!
何で、ファビオ、こんな最前線にいるんだろう?w
此処で、持ちこたえて、迫り来る宇宙的恐怖の一部始終を目撃するか、一時的発狂をして、今後、起こるであろう宇宙的恐怖を見なかった事にするか……。
……って、能力値的に、後者は、無理か。
仕方が無い、心の目で見ようヾ(- -;)
> 正気度ちぇーーーーっくっ!!
「正気度65+DP0で、成功度1。残り103DP」
呆然と、空を舞う悪魔を見つめ、それから震える指でそれを示すと、ブラドに呻くように問います。
「あ、あれは、何なんだ?」
と、同時に、彼の様子を伺いながら、付け入る隙が無いか、狂ったように頭を働かせています。とりあえず、心理学でしょうかねぇ?
あ、ところで、翼のある例の彼らは、ファビオを襲いに来たりするんでしょうかw
>まさとさん (ファビオ)
正気度は3下がって62となります。
エドガーとマリクが語った「真実」を目の当たりにし、問いを発したファビオに、テシェックが小声で答えます。「ビヤーキー。天空の彼方に棲む忌まわしき神の、恐るべき下僕じゃ…」その声にはどこか陶酔した感があります。
ブラドは頭上を舞う三体の怪物を頼もしく仰ぎ見、怪物たちもブラドを見つめます。その間にあるのは沈黙のみですが、理性的にはありえないことと思いつつ、ファビオは直感的に両者の間に意思疎通が成立しているように察しました(「心理学」成功度1)。他方、テシェックとファビオの方を怪物は一瞥もしません。
ブラドが沈黙を破りました。家の方を指差し、「命じた通りにすべし、我らの約定ゆえに」と語ります。すると三体の「ビヤーキー」はほとんど翼を動かすことも無く、山から家へと降下していきました。
満足そうなブラド、何か逡巡しているテシェックが目前に残ります。どちらもファビオにあまり注意を向けている様子ではありません。
以上の展開は短時間で済みますが、途中で介入することも可能です。
途中の介入はなしです、とゆーか、何も思い付きません_(^^;)ゞ
食い入るようにブラドを見つめ、観察してます。以前、テシェックが、身体と精神の結び付きがどうのというニュアンスの話をしていたような気がしますが、ブラドの動きや、話している言葉などから、彼のぎこちなさや、そういう感じを受けたりするのでしょうかw
とりあえず、ビヤーキーが姿を消し、周囲に静寂が戻ったら、ブラドに尋ねます。
「これからどうするつもりだ?」
>まさとさん (ファビオ)
ブラドの身振り口振りに不自然さが見当たらぬまま、ファビオの問いに一瞬振り向き、ブラドは海を見晴らしながら言います。
「儀式が終われば…島を出るのよ。」
そのセリフに驚きの声を挙げたのはテシェックです。「何ですと!しかし石はどうするのです!?ニャル…」慌てて口を塞ぎ周りを見回してから「か、神の呪いが解けたとでも…?」
含み笑いを返してから、「ついに私は呪いを破る手立てを見出したのだ!偉大なる神の悪意を、ついに私の科学が覆すのだ!ひとつの命が私に肉体を与え、さらにひとつの命が私の命を解放する!私の歩みを止めるものは無く、力は世界の果てまでも及ぶであろう!」
自信に満ちたブラドに対し、テシェックはひどく動揺しています。「では、わ、私はどうなるのですか?私が今までやってきた仕事は…?」
「お前の仕事は不要だ」とキッパリと言い放たれた時、テシェックは一瞬ファビオの方を見ます。続く、ブラドの「うむ、まぁ今後も働きに応じて、適当な報酬を与えてやろう」というセリフは聞こえたでしょうか。弁護士の目は空ろです。
一方、ブラドの方は、「ふむ…二人か…」と呟き、テシェックとファビオの方を一瞥します。また海の彼方を眺め、ちょっと考えこんでいるようです。
「ひとつの命は、かわいそうなブラドで、もうひとつは誰にするつもりなんだ? ……その前に、アンタを何て呼べばいい? それとも、まだ、ブラドなのか?」
今、確認して、この方向性で頑張って意味があるのか知りたいのが、ブラドを救う余地があるのか、という事なので、その辺りを誘導したいです。
見た所、彼自身、この悪循環に何らかの活路を見出し、ちょっと興奮状態にあるようなので、問いかけてみますw
> 言いくるめ、かな?
「正気度85+DP0で、成功度1。残り103DP」
ブラドは振り返り、ファビオを見つめます。何かを見定めているようでもあります。
「うむ、ファビオ君。君は、なかなか柔軟な思考の持ち主のようだね。だが、訂正しなくてはなるまいな。ブラド・ブリスビーは相続人であって、犠牲ではない。ブライアン・シェルストーンの偉大なる知性と命とを相続したのだ。まさに至高の財産を相続したのだよ。」
「最早私はブラド・ブリスビーと呼ばれるべきだが、賢明なるファビオ君、君には我が僕となる栄誉を与えてもよい。私に忠誠を誓うなら、身に余るほどの財と力、更には宇宙の真理を見せてやろうではないか。何より、私をシェルストーンの名で呼ぶことも許そう。」
と、突然目が空ろになり、誰かと話しでもしているように「うむ、うむ…」と囁きました。
「ファビオ君、相続手続きのために、あと二名の犠牲が必要なのだ。ブリスビー夫妻が相応しかろうと考えておる。それによって息子に素晴らしい未来と長寿が約束されるのだから、喜んでくれることは間違いない。そこで訊くのだが、夫妻がどこにいるのか、教えてくれないか?部屋にはいないようなのだが…。」
語りかけるブラドの表情は、紳士然として穏やかですが、目は老人のようで冷め切っています。
行動の前に確認なんですが、ファビオより、ブラドの方が後に小屋を出てますよね。これは、ブラドの引っ掛けなんでしょうか? それとも、ファビオを試しているんでしょうか?
心理学か何かのチェックが必要でしょうか?
>まさとさん (ファビオ)
「心理学」成功度1としては、ブラドは何の気なしに訊いてみた、という印象があります。より深く探りたい場合は、成功度を上げてください。
なお、ファビオはブラドと小屋(倉庫)のところでバッタリ会いました。それまで互いに気付かなかったわけですから、ファビオが東の山から来たのか家から来たのかもブラドには分からない、と考えてよいでしょう(「アイデア」成功度1?)。
「最早私はブラド・ブリスビーと呼ばれるべきだが、賢明なるファビオ君、君には我が僕となる栄誉を与えてもよい。私に忠誠を誓うなら、身に余るほどの財と力、更には宇宙の真理を見せてやろうではないか。何より、私をシェルストーンの名で呼ぶことも許そう。」
やべ、すげー面白そうw
「今、何て言った?」
恐怖と不安を帯びていたファビオの目に、一瞬、正気が甦り、瞬く間に、別の妙な光が灯った。
「忠誠を誓うなら、身に余るほどの財と力? それは取り引きか? 取り引きだよな。アンタ、正気か? このファビオ・デ・フランツァと取り引きしようってのか? しかし、俺は、男とは取り引きしない主義……い、いや、待て、俺。相手は、百年も生きている化け物との取り引きだぞ。爺さんが、アーカムの農場で宇宙人と取り引きしたっていうホラ話と、いい勝負じゃねぇか。ふっふっふっふ……」
中盤から、完全な独り言ですヾ(- -;)
「……夫妻の居場所? 答えたら、何をくれる? 財か? 力か?」
>まさとさん (ファビオ)
前向きな返答にブラドは満足そうに頷きます。
「もし夫妻の居場所を知らなくても、君が探して連れてくれば良しとしよう。そうすれば、そうだな、君にホーソン貿易株式会社を任せよう。二人の提供には、過分な報酬だろう?」
それを聞いて驚くテシェックには、「顧問弁護士が社長になるわけにもいくまい。それに会社を任せるにはこの身体は若すぎる…。無論、必要な時には私から指示を出すがね。」テシェックは不満そうですが、黙ります。
「社長として贅を尽くした生活ができるのだ。悪い話ではあるまい?君についてもテシェックに調べさせたが、名は何と言ったかな、副社長令嬢をめとるにも支障がなくなるだろう」といやらしく笑い、ファビオからの返答を待ちます。
よーし、いい子だ。
しかし、意外に勉強家だな。彼女の事まで知ってるのか。ファビオが生きるか、死ぬか、発狂するか、まだ分かりませんが、オチに使おうと思ってたのにヾ(- -;)
興奮を引っ込め、注意深い仕事の顔になったファビオは、逆にブラドを値踏みするように眺めます。
「口約束か。彼女の事まで知ってるなら、俺……じゃない。僕が、それを一番嫌うってのは分かってるだろう? 丁度、此処に弁護士の先生もいらっしゃる。書面にしていただきたい所だが……。
……まぁ、この場の支配者は、アンタだ。贅沢は言うまい」
遠回しに、条件を飲む事を伝えます。
とりあえず、シェルストーンなりの、夫妻の居場所のアテ(地下室の存在を聞きだしたいところです)や、この島におけるそれ以外の注意事項などをお聞きして、小屋に向かいましょうかw
おっと、一つ忘れてた。
「もし出来るなら、あの翼の化け物に、僕を襲わないよう言っておいてくれないか。夫妻を連れてくるのに、多少、手間取ったり、演技をしないといけないかも知れない。アレにどれほどの知恵があるか分からないけど、これは、デリケートな僕の領分だ。誤解で八つ裂きにされちゃたまらない。何があろうとも、僕を襲わない、とでもね」
この辺りから、技能ロールが必要かなw
ルーラー様、必要ならば、指示してください。
シェルストーンからのお話の内容によっても変わるかも知れませんが、彼からそれ以上、何も無ければ、丘を下りて行きましょう。
最後に。
丘から去り際に、シェルストーンに見えないよう、テシェックに、ファビオがダークサイドに転んでおらず、正気を失ってない事を伝えるよう、悪戯っぽくニヤリと笑います。
一応、早まるなよ、という意味も込めてますw
>まさとさん (ファビオ)
ファビオの(遠回しな)承諾に、ブラドは愉快そうに「残念なことにペンを忘れてね、だが、インクなら夫妻が用意してくれるだろうね」と返します。
「アテ」については少し考え、「外から見えないところだと思うがね。君に思い当たるところが無ければ、そういうところを確認したまえ。…うむ、まさかとは思うが、もし階段下の倉庫に異変があったら、一度家から出ることだな。」
依頼については納得できるものなので、判定無しに承諾します。
「もちろんだとも。ビヤーキーが君を襲うことは無いと約束しよう。君がヤツラを襲わない限りね。ヤツラが君を見張っていることを忘れないことだ、変な真似は君のためにならないからね…。」
むしろテシェックに意図を伝える方に判定が必要です。二つのメッセージを伝えるには「心理学」技能判定の成功度2で可能としましょう。つまり15DP消費で、それで良ければDP処理は次のようになります。
問題なければ、任意のタイミング(すぐでも可)で場面エントリー「秘密(3日目深夜)」に登場してください。
> 心理学
了解。では、そのように。シーンを跨ぎますw