首ナイフ (2005年5月~7月) 0~49
この論題は、旧「話題別掲示板」の話題34として2005年5月から7月にかけて議論されたものです。このページには、書込0から49までを掲載します。各論者の当時の論旨は、現在の見解と異なる場合がありますので、ご注意願います。
(0) 鏡 / 首ナイフ ~ゲームプレイの判例を考える~ (2005年05月23日22時14分)
卓上RPGに関する話題として、様々な事例を挙げ、その処理について皆で意見を言い合う場を設けたい、と考えました。最初に挙げる事例「首ナイフ」は、回転翼さんのblogで取り上げられたテーマです。そのため、まずは回転翼さんに概要説明など受け持っていただければ幸いです。
誰もが納得できる「正しい解決法」を目指すのも面白いのですが、各々が自分なりの視点を持ち寄って、考え方の多様性を比較するのも有意義であろうと思われます。どなたでもご気軽にご参加くださいませ。
(1) 回転翼 / ほわっ。何時の間に (2005年05月24日01時23分)
どうなったって知りませんよ。
まぁ各人が勝手に討論してるだけなら別にいいですけど。悪党が人質の首筋にナイフを突きつけた。PCが大人しくしなかったから、GMはナイフが首筋に刺さり人質は即死とした。だが、ゲームの数値修正に従えばナイフでは人を即死できる威力はない。さて、どうするべきか......これが「首ナイフ」です。
それではどうぞ。
(2) 鏡 / 成立条件と論点 (2005年05月24日22時48分)
早速のご説明に感謝します。>回転翼さん
まず、書込1から推定される状況や論点をまとめてみます。
●状況の成立条件:
- 悪党NPCが人質NPCの首筋に、既にナイフを突きつけているところから状況が始まる。
- 何らかの理由で、人質NPCは悪党NPCの攻撃に無抵抗である。
- ナイフのダメージ値が即死の効果を与えられないルールシステムを使用している。
●論点:
- 悪党NPCは人質NPCを即死させることができるか否か。
- 即死の可否は、どのような理由から判断されるか。
- 即死の可否を、どのように説明すれば参加者に受け入れてもらえるか。
いかがでしょうか。成立条件がひとつでも異なると論点も変わりますので、これらの当てはまる状況のみ考えることとしましょう。
実際のプレイでは「GMの判断は常に正しい」「GMの言うことに従え」で済ませることもあるでしょうが、それでは参加者に強い不満を与えることにもなりえます。誰もが納得できるような説明を見出せれば、意義があると考えます。
(3) Mill / では、とりあえずの意見を。 (2005年05月25日16時35分)
私がマスタリングする場合は、ゲームデータを優先させると思いますねぇ。
つまり、この場合は即死はないものとします。私自身はそのほうが納得がいきますし、即死を発生させたい場合には、
はじめからそれの可能なルールシステムを使うべきでしょう。
成立条件3を選択している以上、そこには従うべきと考えます。ゲーム内世界のルールは、『我々の世界と良く似ているが、微妙に違うルールの上に成立している』ので、
現実の感覚を持ちこまないほうが素直に遊べると思います。参加者への説明は『ゲームルールとして明文化されているから』となります。
(4) 鏡 / ルールシステムに合わせた判断のための理由付け (2005年05月25日22時46分)
>Millさん
早速ご参加下さり有難うございます。よろしくお願いします。それではまず、条件2を条件3(=ルールシステム)に合わせる場合について考えてみることとしましょう。即ち、「無抵抗な相手の首筋をナイフで切っても、必ずしも死なない」ことを、納得できる理由付けです。
Millさんの仰る「ゲーム内世界は我々の現実とは必ずしも同じでない」から「ゲームルールに従う」というのも、もちろん一つの明確な説明たりえます。しかしここで他の説明も考えてみましょう。
例えば、現実においても「首筋にナイフで切りつけても、必ずしも即死はしないのではないか?」と疑問を呈することができます。私は医学等には素人ですが、頚動脈などの重要な箇所を狙ったとしても、切りつければ必ず致命傷を与えるとは限らないように思われます。また仮に見事命中したとしても、果たしてそれでその者は「即死」するのか、とも。
加えて、その世界におけるナイフには、そのダメージに見合った程度の威力(切れ味)しか無い、とも考えられます。手術用メスなどならともかく、切れ難い包丁を想像するなら、そう簡単に頚動脈を切断することはできないでしょう。無抵抗であったとしても、生きて動いている人間相手のことですし。
...と、理由付けは色々とできようかと考えます。これらが受け入れられないようなルールシステムもあるとは思いますが。
(5) ENT / 「首ナイフ有効説(?)」をあえて提示 (2005年05月27日01時33分)
とりあえず、「首ナイフ無効説(?)」が優勢のようなので
「首ナイフ有効説」をあえて挙げさせていただきます。|●論点:
|悪党NPCは人質NPCを即死させることができるか否か。即死させることができる。
|即死の可否は、どのような理由から判断されるか。
そもそも即死させることができなかったら、悪党NPCは首ナイフを有効な脅迫手段として思い浮かばないだろうし、使わないだろうから。(世界設定/状況設定/物語設定からの要請)
|即死の可否を、どのように説明すれば参加者に受け入れてもらえるか。
「基本ルールではフォローされていない、未知のハウスルール(選択ルール)により「即死」します。」(世界設定をフォローするための新ルールの設定)
※これを参加者に納得させるためには、当該新ハウスルール(選択ルール)には以下の条件が必要です。
(1)首ナイフは「限定条件」でのみ即死効果をもつめったに使えない攻撃方法とする。(システム上のバランス感覚)
((例)「無抵抗で」「身動きがとれず」「防具をつけていない」「定命の存在」を対象とし、攻撃方法は刃渡り○○cm以上○○以下の切断武器で、その刃は対象の頚動脈から1cm以上離れてはならない。集中しなければならないので能動的な魔法呪文にはペナルティがかかる。あるいは首ナイフ攻撃以外の受動的・能動的反応がどちらも遅れるetc)、
さもなきゃ、回転翼さんが危惧されているように、みんな「首ナイフでしか攻撃しない」でしょうから(笑)(2)首ナイフを、「PCからのNPCへの脅迫・攻撃手段」として認める。(プレイング上のバランス感覚)
悪党NPCの親玉を人質にとって、悪党NPCの手下を引かせるとか。
当然、引かなければ、苛烈なPCは悪党NPCの親玉の頚動脈を掻っ切って即死させ
乱戦に突入するわけです。(どっちが悪玉かわかりませんね)(3)でき得れば、その状況に至る前に事前に参加者に説明し、許可を取る
必須ではないと思いますが(私はフレキシブルな対応はGM権限の範囲内と思うので)、そうしたほうが参加者の理解は得やすいでしょう。物語や設定を用いてルールを表現するのではなく、物語や設定をルールでなんとか表現するというのがむしろ受け入れやすいのではないでしょうか。
既存のルールで表現できないのなら、既存のルールにとらわれる必要はないと思います。
(6) モノ語り屋 / より上位のルールの介入があると思います (2005年05月27日02時27分)
はじめて書き込みをさせていただきます。モノ語り屋と申します。
早速ですが私の見解を、
私は人質NPCを即死させることは可能だと考えます。
何故なら多くのルールブックに『判定するまでもなく成功するような行為は判定しなくて(させなくて)もよい』と記述してあるからです。また『GMはシナリオの都合上、成否を判定にゆだねたくない場合、判定をしなくて(させなくて)もよい』と記述してあるルールブックもあります。
以上のことから参加者への説明は『ルールブックに明記された、GMの権利だから』となります。
仮に明文化されてなくとも「歩くたびに転んだかどうか敏捷判定をし、同郷人と会話するたびに母国語判定をするようなセッションがお望みか?」と言えば了承を得られると思いますし。ところで「エキストラ」のルールや「神業」の使用、あるいは「ヒーローポイント」や「特技」などのナイフ固有のダメージ値以外によるダメージの上乗せなどは「成立条件3」に抵触するのでしょうか?
鏡氏の書き込みからは判断がつきかねます。
(7) 回転翼 / 回転翼らしい問題提起を (2005年05月28日01時52分)
どうもこんにちわ。
首ナイフに関する解決策の多くが、ある一定の認識をGM権限として発動するってのが常道ですけど、これってプレイヤーがGM権限に従うことが前提ですよね。
だとしたら、僕としては不安です。GM権限なるものを適応して、はたしてそのGMは無事に家に帰れるでしょうか。帰りにリンチに遭う可能性、Webで実名批判される可能性、その後サークルで村八分に遭う可能性などを考えると、GMの解釈に従えと考えるのは危険なのではないでしょうか。
少なくとも首ナイフでゴネるプレイヤーの多くが、自分の意のままにならない展開にワガママ言ってるだけってのが多いわけで、そういう人がGM権限に従うなどとは到底思えません。
また、そういう人は少なからずサークル内で人脈があって、GM本人に圧力をかけることも容易であり、そうした力をバックに「自分の判断に従え」と逆にGMを脅しているってのもあります。不服なのでコネてるんじゃなくて、GMに圧力をかける呼び水として政治的にゴネてる、と。こういうプレイヤーと卓を共にしていて、なおかつ退会すると入会時に登録したメンバーリスト掲載の個人情報が漏洩する危険性がある場合、どうすればいいんでしょ。
(8) ENT / それは首ナイフ公案とは切り離して考えるべきでは? (2005年05月28日08時14分)
>回転翼さん
それは由々しき問題だと思いますが
サークル論、コミュニケーション論として別に切り出して考えるべきであり、
今回の首ナイフの話とは直接関係ありません。
まだ逆首ナイフ公案(?)の方が関わりがあります。その話題については鏡さんに頼んで別の話題別掲示板を作っていただいてはいかがでしょうか?
(9) 鏡 / ゲーム内状況に合わせた判断のための理由付け (2005年05月28日09時05分)
>ENTさん、モノ語り屋さん
ご参加有難うございます。まず、モノ語り屋さんからのご質問について。トーキョーNOVAなどの「エキストラ」の概念があれば悩みどころがありませんので、これは「即死させられるルール」と判断します。「神業」「ヒーローポイント」「特技」などは、人質を取る悪党NPC全員が使えるのでなければ、それを使えない悪党NPCについてのみ考えればよいでしょう。要は、「そうしたいのに、ルール上はそうできない」状況なわけですから。
さて、お二人とも、条件3(ルールシステム)を条件2(状況)に合わせる場合、即ち、「無抵抗な相手の首筋をナイフで切れば、ルールに関わらず即死させうる」理由付けをお寄せくださいました。
ENTさんは、「即死させることができなかったら、脅迫手段として使われない」という道理から、「選択ルールを考案してでも状況に合わせる」べきであり、「物語や設定をルールで表現する」方がその逆より受け入れられやすい、とされました。
モノ語り屋さんは、首ナイフを「判定の不要な行為」あるいは「成否判定にゆだねたくない行為」と見なし、ゲームマスターの一存で解決可能、と判断されました。ここで私からも理由付けをひとつ挙げてみます。「通常の戦闘ルールは最低限防御可能な状況を前提としている。それが不可能な状況なら通常の戦闘ルールは適用されない」というものです。いかがでしょうか。
>回転翼さん
「従う/従わせる」というよりは「納得してもらう」ための「理由付け」ですから、とにかくここでは色々と考えてみましょう。ゴネる相手にはどれも通用しないかも知れませんが、それ以外の者には有効でしょうから(^^;)。ENTさんが勧められているように、あるいはこの件以外でも新話題を希望される場合は、ご自由に開設していただけますので、どうぞご利用ください。
(10) 紙魚砂 / 首ナイフ論
(2005年05月28日13時29分)
ども。深淵だとよく?あるのですが
・PCが仲間の別PCを生贄に捧げるかどうか悩む
というシチュエーションで生贄に捧げることにして魔族にパクリと食べられたとして(対象はまったく無抵抗)、そこでまじめにダメージ判定をしたらダメージ0の演出ダメージばかり出て数値的に死亡しなかった、ということがしばしばあるのですが、この場合
1.ルール通り運用した場合
PCが仲間を犠牲にするかどうか思い悩む(PC同士話し合ったりもします)、というコミュニケーションと決断のゲームをしていたはずがルール判定一発でそれら積み上げてきたことがすべておじゃんになる。だったら、そもそも話し合ったりしたことは無意味で徒労に過ぎなかったことになり、著しくやる気が減退する2.ルール通り運用しなかった場合
あくまで戦闘ルール処理の一環としてプレイしていたのであれば、戦闘ルール上これくらいの確率で死ぬであろうと予想しつつ、確定を先延ばしにするため交渉して時間稼ぎをする。...というゲームをしているつもりが、ルール判定を考慮した作戦計画が無視されてげんなりする。ということになります。どちらも一長一短あるのですが、
・GMが1、2のどちらのスタイルのゲームを志向しているのか?
・PLがGMがどちらを志向しているか読み取ることができるか?というコミュニケーションとスタイル選択の問題ではないかと。1.のスタイルはシミュレーションゲーマーな卓だとそもそもゲームとして意識されないことが多いような気がしますが、あらかじめ
「交渉に失敗したらルール判定無視で死亡にしますよ」
と告知しておくのが良いと思います。
あくまでルール判定で処理するのであれば、ナイフに毒を塗っておくか魔法を付与しておくか、ナイフはただのスイッチで即死トラップ発動でセービングスローにするか、「クリティカルで死ぬかもしれないぞ」というブラフで逃亡するための時間稼ぎをしていた、という感じになりますかねえ。
(11) 'M' / GMの行動に一貫性がないことが問題 (2005年05月29日01時18分)
本件の問題は、GMが「ルール通りにダメージを算出せず」(問答無用で)「即死」と裁定している点にあると私は考えます。
現実では、ナイフで首に傷を負うような致命的なダメージを受けたとしても「死亡」するまでには幾ばくかの時間がかかり、その間に何らかの措置が行えるでしょうから、それによる救命も可能なはずです。
しかし、ゲームではそのあたりが抽象化されていて、致命的なダメージを受けた場合はその種類によらず「"即"死亡」となるわけです。
このようなゲーム的処理を前提としているのにもかかわらず、ダメージ算出だけゲーム的処理に従わない(=GMの行動に一貫性がない)のはいかがなものかと。GMの裁定には一貫性が求められますから、この場合の対処としては、
1.ゲーム的処理である「即死」を採用するのなら、ルール通りにダメージを算出する
2.ルール通りにダメージを算出しないのなら、ゲーム的処理である「即死」として扱わないの、いずれかだと思います。
一般行為と異なる特殊な状況に対応したルールがあるゲームで、そちらのルールを適用しているのなら話は別です。
特別なダメージ算出方法が適用される場合であってもルールに則っているわけですから、「(ゲーム的処理の)即死」が適用されても一貫性は崩れませんので。
電源系ゲームのムービーシーンのように、PCがNPCの行動に介入できない状況の「即死」に文句をつけるPLはそうそういないでしょうし。「どうするべきか?」をPLの立場で考えた場合、「一応、不具合点を指摘してみるが、最終的にはGMの裁定に従う」のが妥当かと。
「どうするべきか?」をGMの立場で考えた場合、私は本件のような裁定をしないので非常に答えにくいですね。
もしそういう裁定をしてしまってPLから(合理的な説明と共に)不具合を指摘されたと仮定するなら、その場合は「裁定を改める」だけです。また、PLの言い分も聞かず強制的にGMの解釈に従わせようとするから問題になるのであって、一度そのPLの主張を聞いてみれば良いのです。
それが単なるワガママなら周りで聞いている他のPLにも判りますから、それを受け入れる必要はないでしょう。・・・
さて、以下は余談です。>こういうプレイヤーと卓を共にしていて、なおかつ退会すると入会時に登録したメンバーリスト掲載の個人情報が漏洩する危険性がある場合、どうすればいいんでしょ。
退会しなければ良いだけでは?(笑
卓を共にした人間からゴネられるたびに退会していたら、いくつサークルを渡り歩いてもキリがありませんよ?
(12) 回転翼 / むざむざと殺されてはたまりません (2005年05月30日03時22分)
前の発言がお聞き苦しかったことを謝罪します。
ならばしばらくは対処法をメインにしておきましょう。僕が無効派なのはBlogで言った通りです。
僕は首ナイフの時点でも戦闘ルールは継続していると判断しています。その上で、戦闘ルールの枠外にあるルールや条文、GM判断は適応するに適当ではないと考えています。
なぜ継続しているかとい言えば、「大人しくしなかった」の中には悪党の頭を狙撃するって行動もあり、悪党が脅迫が無効と判断して人質に攻撃するまでの時間とのイニシアティブ争いが起こることも有り得るからです。それに、ゲームによっては攻撃と同ターンに回復魔法かけるってのもありますし。
すなわち、GMが1人ターンという行動制限を無視して、悪党のみ時間を早送りして行動結果まで出すというのはアンフェアだってことです。GM権限もヘッタクレもないです。
規定のルールか特例処置にするかの判断はGMにあると言う人もいるでしょうが、ではGMはいかなる判断基準をすればいいんでしょうか。事はシナリオにも関わってきますし、恣意では何の説明責任もないです。プレイヤー全員が納得できる「卓の慣例」が備わっていない卓では特例処置など起こすべきではないでしょう。それをわきまえた上で、PCが与えられた機会を逸した場合......人質が攻撃を受けて死に瀕した時点までPCたちが無策だった場合において始めて「首ナイフ」の公案に(僕的には)入れます。
後、僕個人の恣意なんですけど、首ナイフで即死になっても説明次第では「まぁ仕方ないか」と納得する心理がどうにも不気味でして。即死を受け入れるPC心理を説明責任してもらわないことには、ロールプレイを軽んじている非協力的な態度と言わざるを得ません。
普通、どんな理屈こねようとも人質が助かる方向にゴネると思いますよ。GMの権利とかムービーシーンとか、何でGMの都合だけで首ナイフが解決できるのか、それも憤激する所です。
(13) 紙魚砂 / 首ナイフで即死になっても納得する心理 (2005年05月30日12時25分)
ども。
>後、僕個人の恣意なんですけど、首ナイフで即死になっても説明次第では「まぁ仕方ないか」と納得する心理がどうにも不気味でして。即死を受け入れるPC心理を説明責任してもらわないことには、ロールプレイを軽んじている非協力的な態度と言わざるを得ません。
たとえばPC自身が死を望んだ場合でしょう。
自分が人質になって他のPCの足手まといになっているので、いっそのこと自分が死んでしまえば敵の交渉材料がなくなってほかの人が心置きなく敵を叩きのめせるようになる、というような状況。ドラマとかで普通によくあると思いますけど。
(14) a-lewis / 常識が優先する (2005年05月30日13時16分)
はじめまして。
通りすがりに書き込みしようと思います。ルールブックには、ルールより常識が優先すると書いてあるので、個人的には「可」だと思います。
ただし、即死するかどうかはちょっと別の問題でして、実際は出血多量によるショック死が死因になるほうが多いわけです。
刺したから死んだのではなく、刺して血が流れすぎたからしんぬわけですね。
んで、その状況で刺し方によっては治療が間に合わないとかの理由で死ぬわけですが、これも即死として扱われます。ので、常識的に考えれば、ナイフで即死させることは可能だと判断できます。
が、ちょっと問題を感じるのは、即死するまえに、抵抗が可能だという点です。
もがいてみたり、ナイフに対してつかみかかったり、ある程度のアクションが許されるのも、やっぱり常識だと思います。ので、首にナイフが当たってる状況を打開しようとして失敗したばあい、その後即死であれば、それは問題はないんだと思うんですけども。いかがでしょうか?
(15) 'M' / 戦闘ルールと一般判定ルールの関係 (2005年05月30日22時20分)
>a-lewisさん
>ルールブックには、ルールより常識が優先すると書いてあるので、参考までに、どのルールブックのどこに書いてあるのか実例をあげていただけないでしょうか?
それぞれ各ゲーム個別の対処法を検討するのも結構なのですが、本件はそうでない方向で話が進んでいますので、できるだけ多数の例示を期待します。
それらの傾向(ジャンルや出版時期など)によって、対処法を考える上での方向性などが見えてくると思いますので。>回転翼さん
>なぜ継続しているかとい言えば、「大人しくしなかった」の中には悪党の頭を狙撃するって行動もあり、悪党が脅迫が無効と判断して人質に攻撃するまでの時間とのイニシアティブ争いが起こることも有り得るからです。「大人しくしなかった」という表現がそのような状況を想定していたものだとすると、状況の成立条件には以下の追加が必要ですね。
4. ルールの中でも、PCとNPCが同一基盤上で行動するルールを使うものとする。
この他にもまだ条件や設定が含まれているなら、あらかじめそれらをすべて明らかにしていただきたいです。
すべての条件が明らかでないにもかかわらず、安易にそれらを「首ナイフ」の一単語で表現してしまうのは誤解を招き易いので止めた方が良いのではないかと。>僕は首ナイフの時点でも戦闘ルールは継続していると判断しています。
>その上で、戦闘ルールの枠外にあるルールや条文、GM判断は適応するに適当ではないと考えています。「適当ではない」と考えている理由は何でしょうか?
およそほとんどのゲームでは、戦闘ルールは一般行為判定のルールを母体(原型)としてルールが構成されています。つまり、「攻撃」も「防御」も「行為」の一種であると考えられるのです。
ここで、一般行為判定において「判定が不要と思われる(または判定すべきでない)行為では判定を行わずに結果を適用することができる」類のルールが存在する場合、戦闘行動においても同様に適用されるとは考えられないのでしょうか。
同様に、GM判断が一般行為判定に適用されるものであるなら、それを戦闘ルールだけに適用しないのはマスタリングに一貫性がないと思うのですが。・・・
さて。どうもGMの恣意(というかアンフェアな態度?)を問題視しているようですが、GMだって人の子です。多少は感情で恣意が働いてアンフェアな裁定になる場合もあるでしょう。
けれど、それが著しく公平さを欠くものでない限りはGMの判断に従うのが妥当なのではないでしょうか。皆がGMの恣意を疑ってGM判断に従わなかったら、それこそゲームになりません。>首ナイフで即死になっても説明次第では「まぁ仕方ないか」と納得する心理がどうにも不気味でして。
でも、その「説明」が「PCが与えられた機会を逸した場合(の合理的な解説)」だったら回転翼さんは納得するのでしょう?
説明次第で納得する心理が不気味なのではなくて、回転翼さんにとっては納得し難い内容なのに他の人達が納得するから不気味に感じるだけだと思いますけど。
(16) 鏡 / まとめる前に、一点確認したいこと (2005年05月30日22時20分)
>紙魚砂さん、'M'さん、a-lewisさん
ご参加に感謝します。よろしくお願いします。さて、様々な視点が提示され、面白くなってまいりました。そろそろ一度意見をまとめてみたいと思うのですが、その前に一点確認させていただきたいことがあります。
書込1~2で挙げた事例では、「悪党NPCが人質NPCに首ナイフ」でしたが、それも含めて実際には以下の四種類の状況が考えられます。
- NPCがNPCに首ナイフ
- NPCがPCに首ナイフ
- PCがNPCに首ナイフ
- PCがPCに首ナイフ
首ナイフによる「即死の可否」は、上記全てにおいて等しく適用されるべきでしょうか?あるいは特定状況においてのみ適用されるべきでしょうか?全員にお答えいただく必要はありませんが、他の方と異なる見解はぜひお寄せいただきたけますようお願いいたします。
なお、ここまでのご意見のまとめは私の方で進めますが、少々お時間をいただきたいと思います。おそらく早くて1日(水)の晩の書き込みとなるでしょう。もちろん新しいご意見も歓迎し、随時まとめに追加してまいります。
(17) a-lewis / 実例・・・ですかw (2005年05月31日02時22分)
ガープス完訳版には、特殊な状況の場合はGMが常識を働かせて判断してくださいと書いてありますが・・・(落下のところや、高低さのところ)。
マスタリングのところの始めにも大体同じ趣旨のことが書いてありますね。あとはバンパイア;ザ・マスカレードのイントロダクションはドラマが優先され、全ての最終的な権限はストーリーテラーが有すると明記されてます。
シャドウランの舞台の裏側でという章には、繰り返しそのような趣旨が書いてあるように読めますが、いかがでしょうか?
D&D3eとかにもあったような気がするけど、手元にないので確認できず、申し訳ない。
と、こんな感じでどうでしょうか?
ちなみに私はPCとNPCになんら差は無いと思ってますので、等しく適用します。
ゴブリン押さえつけて首にナイフ当てたら、ダメージ算出なぞ何の意味があるのだろうか?
隙をついて、こめかみに銃を当てた後の状況など、火をみるより明らかではないだろうか?
ビルの10階から落とされて、いちいちダメージを計算する事に一体どんな利点があるのか?
一言「死んだよ」で解決されるのではないだろうか?と考えます。プレイヤーだろうが、NPCだろうが。
特殊能力持った怪物なら若干の考慮はせざる負えない場合もありますが、トラックが時速150kmで突っ込んできたら、普通は死ぬだろうから、死んだと言いますね。しかし、トラックの突っ込みに対して反応し避ける行動は認めるべきでしょうし、ゴブリンだって手をかむ等で抵抗はするでしょう。
もしかしたら銃を突きつけられると同時に、コートのなかに銃を隠し持ってるかもしれません。
ビルの5階当たりのベランダの洗濯物につかまって速度を半減させ、布団をつかんで、自分の下に来るように落ち、空気抵抗とショックを吸収させ、植木の中に落ち受身を取ったら、それが出来ないと一概に決め付ける事は出来ないので、あくまでも「突き立てられたナイフが頚動脈を切断した」と判断できる場合、それは即死を認める方が、ドラマチックかつリアリティがでるのでは無いかと思います。
自分がマスターだった場合は上記の方法で抵抗や反応ができる事にしています。
まぁ、それでもどうにもならないのなら(もしくはPLが諦めたら)、そのPCに容赦はいらないと思いますが。長文失礼しました。
(18) 'M' / 対処の方向性・他 (2005年05月31日22時02分)
>a-lewisさん
複数の例示ありがとうございます。例示いただいたものはすべて海外作品ですが、それらしい趣旨が書かれているものは特定のジャンルに偏っているわけではなさそうですね。
ちなみに、私の手元の「アリアンロッド(基本・上級)」「六門世界」「レジェンド(モンスターメーカー)」「無限のファンタジア」「ダブルクロス2nd」「新約・魔獣の絆」「エンゼルギア」「ガンドッグ」にそれらしい記述は見当たりませんでした。(全文くまなく確認したわけではありませんが)
いまのところ海外作品と国産品で違いがありそうですので、対処の方向性としては「海外作品か国産品かを意識しておく」ことが考えられますね。>鏡さん
念のため、提示された四種の状況に応じてそれぞれ異なるルールが用意されているゲームではない、という前提だと仮定します。
そのように特例がない場合には、私は「等しく適用されるべき(≒等しくGM権限が行使されるべき)」だと考えます。なぜなら、PCもNPCもどちらもゲーム内の法則に従う存在だからです。また、これは違う話になってしまうのですが、PC/NPCの違いなどよりもゲーム外要因の方が影響は大きいでしょう。
例えば、コンベンションでプレイ終了時刻が近づいている、などといった場合では、その行為の難易判断や判定処理に時間をかけるよりも迅速に進行させることの方が優先されます。そのためにGM裁量で「即死」とされることは多分にありうる事態です。
しかし、このようなゲーム外からの影響はルール運用にとって一種の特例と考えることができますので、「(特例がない場合には)等しく適用されるべき」という考えに変わりはありません。
(19) a-lewis / 常識の問題でちょっときになったこと (2005年06月01日13時13分)
クトゥルフの呼び声だったと思いますが、状況説明でマスターの一番の味方は常識であるって記述があったように思います。
上げられてた例は、普通の書斎のようだと書かれてた場合、その書斎の情景は一般常識に照らし合わせた、標準的なものである筈で、いちいち、「三方に書棚があって、びっしりと本で埋め尽くされている。正面には本が乱雑においてある1m×2mほどの文机があり、その上にはインクのすでに乾いたペン置きや・・・・・」等と全部説明はしてられないので、そこは常識に任したほうが、負担が少なくなるのでとか書いてあったと思うんですが。
これはこれで、状況描写って言い方があるので、有りと言えば有りなんですが、やりすぎは厳禁ってところですかw<やらなすぎもどうかと思うけど。遊戯室ならば、まぁビリヤード台があったりとか。まぁ、学力低下と知識量の低下の問題が多々言われてる昨今でプレイヤーの常識など頼る方が馬鹿馬鹿しいとの見方も無きにしも非ずって所ですがw
話が若干ずれてるかもしれないですけど、お許しを。
(20) Mill / 常識について/GMの公平感 (2005年06月01日15時37分)
こういう時に問題が起きるのは、マスターの常識がプレイヤー達の常識と解離していた場合なのですよねぇ。
周囲の人間と共通項の多い常識ならば受け入れられやすいですが、そうでない場合は面倒ですねェ。
まぁ、ここは常識を論ずる場所じゃないので置いておきますが、
私の場合は共通認識の度合いが最低であると言う仮定で話してたりします。で、鏡さんの確認事項について。
私の場合はPCもNPCも同じ世界の同じルールの中に生きていると考えるので、同様に「即死なし」裁定をします。
(実際のゲームの場では「人質NPCをエキストラにする」などして、ルール上殺せる形にしてしまいます。)
私がマスターを行う場合、プレイヤーに公平感を持ってもらいたいと考えているので、
ルール的に裏づけのない行動は基本的に取らないし、取らせないことになります。
つまり、首ナイフが有効でないゲームでは、NPCで首ナイフを仕掛けたりはしません。
そして、PCから仕掛けられた場合にも、PCの宣言に対して
「それをやってもちゃんとルール通りにダメージを出すからな?滅多なことでは即死しないぞ?」
と警告も行います。
その方がGMとして公平な行動であり、裁定であると考えているからです。
(21) 鏡 / 「悪党NPCが人質NPCに首ナイフ」のまとめ (2005年06月01日23時47分)
以下、書込1~2で示した問い「悪党NPCが無抵抗な人質NPCの首筋にナイフを突きつけており、ルール上はナイフの一撃では即死の効果を与えられない場合、悪党NPCは人質NPCを即死させることができるか」についてお寄せいただいたご意見を整理します。
●可:「即死させられる」とする場合
- そう判断する理由や背景
- 即死させることができなければ、脅迫手段として使われないはず。(ENT)
- ルールブックに「判定するまでもなく成功するような行為」や「シナリオの都合上、成否を判定にゆだねたくない場合」は判定不要と記述してある。(モノ語り屋)
- ルールブックには、ルールより常識が優先すると書いてある。(a-lewis)
- 特別な処理手順
- ハウスルール(ただし、限定条件付+PCの利用も可+できれば事前説明)を適用する。(ENT)
- 毒や魔法の効果を追加、セービングスローでの即死判定、クリティカル効果(と見せかけて、実はただのブラフだった)、など。(紙魚砂)
- 出血多量によるショック死や、治療が間に合わない刺し方等を「即死」に含める。(a-lewis)
- 納得してもらうために
- 物語や設定にルールを合わせる方が(その逆より)受け入れられやすいだろう。(ENT)
- すべての行為を必ず判定しなくてはならないことはなく、その判断はルールブックに明記されたGMの権利と納得してもらう。(モノ語り屋)
- 通常の戦闘ルールは最低限防御可能な状況を前提としており、それが不可能な状況には適用されない。(鏡)
●否:「即死させられない」とする場合
- そう判断する理由や背景
- 即死を発生させたい場合には、はじめからそれの可能なルールシステムを使うべき。(Mill)
- 現実においても、首筋にナイフで切りつけても必ずしも即死とはならない。(鏡)
- 戦闘ルールは継続しているのだから、その枠外にあるルールや判断の適応は適当でない。(回転翼)
- 特別な処理手順
- (ルール通りに処理するので不要)
- 納得してもらうために
- ゲーム内世界は我々の世界と微妙に違い、それがゲームルールとして明文化されている。(Mill)
- その世界におけるナイフには、そのダメージに見合った程度の威力(切れ味)しか無い。(鏡)
また、即死可否という二択について、次のようなご意見もいただきました。
- どちらを選択するかは、ゲームマスターが志向するスタイルによって決まる。プレイヤーがそれを読み取れないと問題が生じるので、某かの形であらかじめ告知しておくとよい。(紙魚砂)
- 首ナイフにおける「即死」効果は、現実的なものではなく、ゲーム的な処理である。ゲームマスターの裁定には一貫性が求められるので、「即死効果を用いるなら、ルール通りにダメージを算出する」「ルール通りにダメージを算出しないなら、即死効果を用いない」のいずれかを選ぶべきである。('M')
以上、直接関係ありそうなもののみ取り急ぎまとめました。見落としや誤読等ありましたらご指摘願います。
なお、ゲームシステムごとの具体的な意見交換も有意義であり、私自身ぜひやりたいのですが、ルールに対する知識や経験また解釈の格差によって紛糾する恐れがあります。まずは「事例に対する発想」について論じ合い、その後各論に移るのが宜しいかと思われます。
(22) 鏡 / 「首ナイフ」の背景にあるもの (2005年06月03日07時08分)
まず書込16での問い「PCかNPCかによって判断は変わるか」については、「変えない」という考え方が優勢のようですね。(例外:ルールブックにそうする旨の記述がある、残り時間等の都合からルール処理を省略する、など)
# ご回答に感謝します。>'M'さん、a-lewisさん、Millさん
さて、書込21にて何とか当初の問いについてまとめることができましたので、それ以外を含めた考察をひとつ。
実のところ私は、「首ナイフ」はルール解釈テクニックの意見交換となるだろうと、気軽にこの話題を立てました。ルールシステムと常識的判断とが異なった時、うまく折り合いをつけるための基本的な技術の話ができるであろう、と。しかしながら議論の醍醐味というヤツで、この予想は見事裏切られ、それ以上の問題が浮き上がってまいりました。
「恣意性」という言葉が出ましたが、即ち「期待するプレイ展開」の問題で、プレイ内の状況を自分が望む方向に進めるための圧力の掛け合いの一例が「首ナイフ」なのではないか、と思うようになりました。端的な例として、回転翼さんと紙魚砂さんとのやり取り(書込12~13)から、「死にたいPC/NPC」と「死なせたくないPC/NPC」との対立を考えることができましょう。
「期待するプレイ展開」は、その者の嗜好によって変わりますし、またその場その場の立場/都合でも異なります。前者はあらかじめ共通認識が取れればよいのですが、後者はそれも難しいかも知れません。
そして回転翼さんが嫌っているのは結局、ゲームマスターもしくは多数派プレイヤーが自分たちの嗜好や都合に合わせてプレイ展開(他の参加者の運命も含む)を操ろうとすることなのではないか、とようやく気づいた(^^;)のですが、いかがでしょうか?>回転翼さん
以下、余談三連発。
- 「常識」の件。a-lewisさんと'M'さんがお調べくださったように、本当にゲームシステムの和洋で記述が分かれるなら、興味深い発見です。その辺の「なぜ?」を問うことで面白い考察ができるかも知れません。別話題にすべきかも知れませんが。
- 今回想定されていない「ゲスト/トループ/エキストラ」ルールでも、「首ナイフ」はまた別の問題を生じさせるだろう、と思いつきました。余裕があれば触れておくと面白いかも。
- 「逆・首ナイフ」の件も出しますか?>回転翼さん
以上です。上記の件に限らず、今後ともご意見をお寄せください。
(23) 紙魚砂 / 「首ナイフ」の背景にある感情的な問題について (2005年06月03日20時00分)
ども。あまり話の流れに沿ってませんが(^^;
思うに他の局面の裁定でも一貫性がなく不公正な判定をすることがありえるにも関わらず、わざわざ「首ナイフ」の問題が注目されがちであるのは
・(PLにとって重要な)キャラクターの生死
というタブーでデリケートな問題を扱っているから、という感情的な問題があると思います。その感情的な問題についてはたとえ一貫性のある公正な判断をしても納得いかないという人がしばしばいるように思うのですが...(そんなことはない?)。
ということでその辺の感情的な問題を考慮して裁定を下すとするのであれば、
・ルールで判定するか判定省略で即死にするかは本人に決めさせる(結果として一貫した判定にはならなくてもよい)
という考え方もあると思います。
ルール処理として一貫した判定で処理し、難しい状況でも無理矢理処理に当てはめて
「ルールに則って公正に処理したのだから、それで納得せよ」
というやり方はその辺の感情的な問題を無視しているということはないでしょうか?
まあ、このスタンスで考えるにしても「人質が気絶していた時はどうするの?」とか、「当日PLが突然用事が入って、そのPCをNPC扱いで使用していたら敵につかまって人質にされてしまったときはどうするのか?」という微妙なシチュエーションの時には困りますけどw。
ちなみに人質が気絶していた場合は、「止めを刺す」という1アクションで即死OKにしているシステムが多いと思うので、ルール上は処理しやすいように思います。そうか、人質はまず意識を失わせておけばいいんだな(笑)。
それでは
(24) モノ語り屋 / 「ルール無視」の問題ではなく「PL無視」の問題として (2005年06月06日01時21分)
遅ればせながら、私なりの意見のまとめを。
1.悪役NPCが人質NPCの首を掻き切った場合
GMは即死と裁定して構わないと思います。何故ならGMは判定を省略する権利を有しているからです。
無論、省略せずにダメージをルール通り算出しても構いませんし、即座に瀕死状態となるが回復呪文で回復可能としてもよいでしょう。
問題は即死しないなら人質としての用をなさないと考えるPL心理の方だと思います。人質がPCにとって大事な人物なら尚更です。2.悪役NPCは人質NPCの首を掻き切ることが出来るか
これはPL次第かと。
先ずラウンド進行が継続する場合、これは簡単です。悪役NPCの手番が回ってくるまでの間に悪役を倒すなり、人質を引き剥がすなりをすればいいからです。まぁPCが攻撃してきたなら手番が回ってきた悪役は人質の首を掻き切って逃走してしまうでしょうが。(このとき命中判定くらいはしておくとよいでしょう、割り込みでの攻撃妨害の目標値になったりしますから)
しかし別にいる悪役が戦闘を継続している等の理由がない限り、ラウンド進行は一旦終了となるのが妥当でしょう。「首ナイフ」という状況は戦闘というよりも交渉というべきで、ラウンド進行で解決するには不適当だと考えられるからです。交渉が決裂したならば(まぁ、するでしょうが、相手は悪党ですし)改めてラウンド進行を開始するなり、イニシアティブを使わずに行為判定のみで戦闘解決してもよいでしょう。どうせチャンスは一度きりです。
結論を言うと、人質を殺害するのは困難ということです、PCの抵抗はあるし、何より殺してしまえば後がありませんから。3、もし人質がPCだった場合
こちらはシステム次第です。
PCとNPCにルール的な差異がないシステムであるならば問題はありません、GMは両者に対して公平であればいいのです。ただしPCは抵抗するでしょうし、NPCと違って荒事の経験があるのが殆んどですし、何よりNPCと違ってPCには確実にデータがあるので、たとえ公正な裁定をするにしても結果はNPCの場合と異なってくる可能性があるでしょう。
逆にPCとNPCに差異があるシステムの場合はそれぞれの記述に従うほかないでしょう。
差異の代表的な例としてはアルシャードの「ブレイク」、ダブルクロスの「リザレクト」等があります。どちらもPCのHPが0になっただけでは死亡しません。それと一つ、PCが人質になるのはPLに落ち度があるからです。私ならそんなマヌケを殺すのに躊躇は覚えませんw
4、GMの権限と感情の問題について
そもGMはシチュエーションをセッティングする権利と義務を有します。要するにはPC達にとっての様々な困難をシナリオ上に(場合によってはアドリブで)配置できる権利と義務です。これなくしてRPGは成り立ちません。つまりはGMとPLはルール裁定以前の問題で不公平なものであり、セッションの参加者はそれを承知で卓についているはずなのです。
それなのに何故「首ナイフ」問題が浮かんでくるのか、それはおそらく「人質」も「悪役」も同じく「NPC」だからではないかと思います。つまりどちらもGMが管理しているキャラクターであって、その二者の間でGM権限によるPCに介入不可能な問答無用が行われた場合、PLは「ゲームに参加できていない」という不公平感を味わう訳です。PLはゲーム中のシチュエーションに介入するためにRPGを遊んでいる訳ですから当然ですな。書いているうちに随分と迷走してしまいましたw
長文乱文御容赦の程を。
(25) 紙魚砂 / 「世界観再現システム」「物語観再現システム」の違いとNPCの重み付けの認識の齟齬 (2005年06月06日02時42分)
ども。
またかき回すような感じになりますが(^^;、もう一つ問題提議しておきます。僕が思うにTRPGには大別して「世界観を再現しようとするシステム」
「物語観を再現しようとするシステム」の2種類が存在していて、それぞれで「キャラクター」というものの扱い方が根本的に違うと考えています。
「(極端な)世界観を再現しようとするシステム」
例)D&DとかBRPとか。
<特徴>
・「世界観」がGM判断、シナリオより優先される。
・全てのキャラクターが等しく同じルールで処理されることが期待される(判定が省略されることもあるが、それは確率計算をした上で期待値的に等しく処理されているという"見なし処理"をする)。<「常識」の適用について>
「常識≒世界観」であるので、ルールで表現しきれていない部分には「常識」に基づいて処理することがある。--
「(極端な)物語観を再現しようとするシステム」
例)NOVAとか。
<特徴>
・キャラクターはGMのごく主観的な「物語観」に基づいてキャラクターを「不公平」に処理することが明示的にルール化されている。こちらのスタイルのシステムでは「PC/主要NPC/脇役的NPC」が別ルールで処理される
・「物語観」はシナリオ・GMによってころころ変わってしまうので、世界観を再現しようとするシステムのような仮想的普遍的基準は想定不可能。よって「GMが常に正しい」ということにしないとシステムとして成り立たない。<「常識」の適用について>
「物語的必然」を最優先する。「常識」はあくまで説得力を増すためのフレーバーでしかない。--
...以上を念頭において「首ナイフ論」を考えた場合、そこで「文句を言われる」というのは「人質NPC」に対するPLとGMの間での価値観の齟齬が原因の一つではないかと思います。「(極端な)世界観を再現しようとするシステム」で処理する場合
一応、これらのシステムでも擬似的にキャスト・エキストラの概念はあって・擬似キャスト
能力値を必要最低限はきちんと設定したキャラクター
・擬似エキストラ
能力値も何も決まっておらず、厳密な処理が必要になるまではすべて「常識判断」で処理されるという感じになります。で、「首ナイフ」のような「厳密な処理が必要になった」時には、突如HPとか耐久力とかの能力値が適当に定められて、物語間的観点で見ると
・「擬似エキストラ」が「擬似キャスト」に格上げされる
という現象が誘発されることになる。
「(極端な)物語観を再現しようとするシステム」で処理する場合
NOVAでは「エキストラ」なので1ダメージで死ぬ。よって考える必要がない...と言われそうですが、上記の「(極端な)世界観を再現しようとするシステム」と同じ考え方を適用すると、PLに「どうしても助けたい」と注目された時点でその人質は「エキストラ」として扱うことが不適当になっており、キャストに格上げして処理すべき状況になっているのではなかろうか?...と、考えることも出来ると思います。普通はそんな面倒なことはせずに、どうしても助けたければ神業なりヒーローポイント消費割り込みなりして助けると思いますけど。
そういえば「深淵」の場合は、そういうときは「相手に縁故5振ります」と言った瞬間、運命つきNPCに格上げされますな(笑)。
それでは
(26) 'M' / 「感情的な問題」を考える (2005年06月06日12時51分)
>紙魚砂さん
>「・(PLにとって重要な)キャラクターの生死」というタブーでデリケートな問題を扱っているから、
>たとえ一貫性のある公正な判断をしても納得いかないという人がしばしばいるように思うのですが...。およそ「人の生死」に対しての反応はその人の人生観が反映されますし、人生観は概ねその人の価値観の基礎みたいなものですから、自分の価値観を否定(または軽視)されるような対応がとられたら納得いかないのは当然かと。
とはいえ本来PCとPLは別人格のはずですから、本件のような状況ではPCの人生観に基づいて感情が表わされるべきだと思うのですが、そこでPL本人の感情の方が表面化してしまう人が"しばしば見受けられる"ということでしょう。えてしてプレイに熱が入ってくるとPL感情の表面化が起きやすいと思いますので、私は緊迫した場面になる直前に状況の整理も兼ねて休憩を取るようにしています。そうすることで一旦気持ちを落ち着けることができますし、ルールなどを再確認することもできますので。まあ、中には「(興が)醒める」のを嫌がる人もいますが、要らぬ混乱を招くよりはマシでしょう。
また、TV番組のCM前の"あおり"ではないですが、休憩後の展開を予想するようにPL達に言っておくと意外と冷静に対処できるようになるものです。こうした予防的措置も対処法の一つかと。>そうか、人質はまず意識を失わせておけばいいんだな(笑)。
そうすると、人質から救命(またはその逆)のセリフを言わせることができなくなり、より効果的な脅迫(感情的な葛藤)を演出することが困難になるわけですが...(苦笑
>鏡さん
>即ち「期待するプレイ展開」の問題で、プレイ内の状況を自分が望む方向に進めるための圧力の掛け合いの一例が「首ナイフ」なのではないか、
>嫌っているのは結局、ゲームマスターもしくは多数派プレイヤーが自分たちの嗜好や都合に合わせてプレイ展開(他の参加者の運命も含む)を操ろうとすることなのではないか、もし仮に、本件で「"自分が望まない"方向への圧力や誘導操作である」ことが問題視されているとしたら、それには対処のしようがないですね。「圧力や誘導操作」の"やり方"に問題があるならその解決法や対処法などを考えることはできますけど、"自分が望まない"点を解決するには相手に同じ考えを持ってもらうか自分の考えを変えるしかないわけですから。
このように自分と違う考え(価値観)に接した時には、どういった点が納得できないのか、どこまでなら納得できるのか、一段階掘り下げて考えるようにすると良いのではないでしょうか。部分的にでも理解できる(納得できる)点が見つかれば、多少は相手の考え(価値観)を許容することができるようになると思いますので、感情的な問題にならずに済むのではないかと。
(27) 回転翼 / 次回TRPG研究会は全卓首ナイフ入ります(でしょ?) (2005年06月06日17時33分)
どうもです。しばらく書き込みできませんでした。
どうも僕が定義した所による多様性Aと多様性Bの境界線に位置する問題なようです。ゲームシステムに準拠する立場と、ストーリーテリングに準拠する立場とでは解釈がまるで違います。
僕は通常のターン制による戦闘システムによる処理が一番公正さを提示できると思いますけど、シナリオ展開による強制スクロールだと考えるのであれば、ストーリーテリングの円滑さを第一にするべくGMがうまく物語ればよいという考えが妥当でしょう。首ナイフの解決策の使い道とは、結局の所はGMがプレイヤーに納得させるためのガイドラインですから、語るには「自分はこの方法で納得させることができる」という各個人のゲーム感覚がありますし、それには各個人が準拠しているTRPGタイトルがあるはずです。
例えば、僕はもっぱら首ナイフならぬ首拳銃状態の敵を撃つ際の射撃修正が明記してある『サイバーパンク2.0.2.0』を想定していますが、もっぱら『深淵』を引き合いに出す紙魚砂さんとはゲーム感覚が違う可能性があります。だから、自分が準拠しているTRPGタイトルを明言した方が提示しやすいかもしれません。
>鏡さん
結局、僕はストーリーテリングによる処置......シナリオやロールプレイでの首ナイフの処置で参加者を説得できる自信がありませんし、不信感があります。
僕自身が首ナイフをシナリオ展開で片付けられるがイヤだという「恣意」の問題ではなく、どんな状況でもGMは「シナリオを円滑に運営するため」、プレイヤーは「物語をすっきり楽しむため」という思惑で処理を求めるのであって、システムの優位性やストーリーテリングの常套などによる「一貫した回答」など求めはしないという見解を持っています。
逆・首ナイフの公案は要するにこれを言いたかったわけで、一貫したルール解釈、ストーリーテリング手法の常套を定義しようという「解決策」が焦点のぼやけた机上の空論になっていないかと提言したかったのです。僕は各TRPGごとに個別にディベートできない第三者でも納得できる......公式ルールとして掲載しても第三者の判断に耐え得る堅牢な首ナイフ解決法を明記してもよいと思っています。それでも、全TRPG作品を通しての共通見解は出せないでしょう。
「卓 < ゲーム < TRPG」と考えて真ん中の「ゲーム」を基点に考えるがいいのではないかというのが答えです。>'M'さん
僕が枠外ルールの発動が適当ではないと考える理由は、時間制限に関するルール規定が、攻撃などの戦闘行動と違って明記されていないからです。確かに戦闘システムは一般判定を母体にしていますが、ターンによって行動に対する制限が設けられているという点において違います。
実際はすべての判定に所要時間があるはずですが、非戦闘時......非ターン管理時、すなわち一般判定の場面ではストーリーテリングの関係上、省略されるのが通例です。だが、戦闘時......ターン管理時ともなれば、キャストの行動にはすべてターンによる所要時間が計算されるのも通例です。いくら同じ「行為」だからと言って、銃を撃つのと同じターンで橋を架けたり、銅像をこさえたりするのはおかしいということです。
一貫性のないマスタリングが問題なら、ターン管理を戦闘時と非戦闘時に一貫して用いていない現行のTRPGシステムそのものが一貫性がないものです。GMが人の子だってのなら、僕だって人の子です。
'M'さんは結局はGMの判断に従い、異論が出たら言い分の合理性で却下するなり改めるなりすればいいと立場を明言してます。ならばここでスタンスを明言している人の発言は、すべて「自分がGMならこう裁定する」という表明ではないでしょうか。皆が皆、デウス・エクス・マキナの御声に従って解釈してるんじゃなくて、各個人が養ったゲーム感覚でしゃべってるんだから、質問されても困る箇所だってありますよ。僕はGMだってワガママはプレイヤーと同程度には許されないと思いますよ。 それで、双方ワガママだったら困るから、妥協案として戦闘ルール解決ということです。GMには首ナイフで死ぬ展開というシナリオが、PCたち次第では覆されることを諦めてもらい、PCたちには戦闘でチャンスを逃し、かつダメージが致死量だったら即死であると諦めてもらうのが、双方痛みわけでいいんじゃないですか?
もちろん、戦闘行動が面倒だったり、ダイス運だけで勝負したいのなら対抗判定すればいいんですし。戦闘ルールというゲームシステムを以て、自分の意志欲求が通るかどうか勝負の場に賭けてみる行為がTRPGのフェアプレイというものです。
(28) 牡牛 / 「首ナイフ」って、そんなに魅力的なシチュエーションですか? (2005年06月07日00時45分)
はじめまして。
回転翼さんのblogの方へトラックバック(http://trippers.blog11.fc2.com/blog-entry-2.html)していたので、お邪魔させて下さい。トラバの方は長文で、すでに他の方が指摘している部分もありますんで、重ならないところを要約しますと、「アホなGMが解釈でもめるリスクのある状況を用意してしまったとき、どう処理したらセッションを収拾できるか」という観点から書いています。
というのは、有無をいわさずにPCを撤退・再起させたいなら、おなじ脅迫でもずっと安全で上手い方法がいくつかあるからです。例えばマンガの『幽々白書』では、人質の取り方の上手・下手について描いたエピソードがありました。
場面転換の1つのサインとして「首ナイフ」を使おうとするGMもいるでしょうが、それならば「PCの手の届く距離でやる」必要もないし「悪役がたった1人で人質をとる」必要もないのですよ。
こんな隙だらけの状況を出してくるのだから、「こいつは勘違いしたザコ悪役。PCはカッコよく人質を助けてくれ」というGMのメッセージだろう、とわたしは受け取りますけどね。これらの結論として、「『首ナイフ』を使わざるを得ないようなシナリオは、そもそも破綻している。どう処理しても魅力的なシチュエーションが導けない」という認識から入るのが適当だと考えています。
そもそも、「首ナイフ」ってアクション映画(特にカンフーアクション)由来のシチュエーションではないでしょうか。劣勢な状況を、主人公の身体ひとつで逆転するのが燃えるわけで。
TRPGには、システム的に障害(モンスターやトラップ)が用意されているし、いろんな武器を装備していい、という点もアクション映画とは違います。アクション映画でいう「首ナイフ」をやるなら、この辺りを考慮した翻案が必要だと思うんですよね。GMの技術向上という点で考えれば、狭義のマスタリング(ルール適用の可否)の視点よりも、広義のマスタリング(より良い状況設定のしかた)の視点から考える方がはるかに建設的じゃないでしょうか。
(29) 紙魚砂 / とりあえずまとめましょうか? (2005年06月07日18時04分)
ども。
>鏡さん&各位
とりあえず僕的には言いたいことは言ったし(おいおい)、「首ナイフ」問題で懸案となる事項は大体出尽くして、それぞれの懸案事項に対する意見もぼちぼち出つつあるようなのでいったん・どんな懸案事項が上がってきているか?
・懸案事項に対してどんな意見が出ているか?というのをまとめてみたらどうでしょうか?特に文句がなければ僕の方でまとめてもいいですよ。
>鏡さんwrote
>なお、ゲームシステムごとの具体的な意見交換も有意義であり、私自身ぜひやりたいのですが、ルールに対する知識や経験また解釈の格差によって紛糾する恐れがあります。まずは「事例に対する発想」について論じ合い、その後各論に移るのが宜しいかと思われます。...という議事の進め方には全然沿ってませんけど(^^;
--
>回転翼さんwrote
>次回TRPG研究会は全卓首ナイフ入ります(でしょ?)
深淵で良ければシナリオも考えたのでやってもいいですけど。普通に「冷たい方程式」パターンをやればルール判定省略で死亡させるという状況はすぐに出来るように思います。--
>牡牛さんwrote
>「首ナイフ」って、そんなに魅力的なシチュエーションですか?
魅力的というか、すでに各種懸案事項が出てるので意見交換をしてみる意味くらいはあると思っています。それでは
(30) Dowa / 飛び入りですが、もう1案よいでしょうか (2005年06月07日18時20分)
お初にお目にかかります。
首ナイフについては、先週の鏡さんのまとめのあたりから
読ませていただいております。諸説論じられていますが、遅まきながら僕ならこうする、というところで、ここまでとは
少し違う解を提案させてもらってよいでしょうか。色々と課題が出てきていますが、ひとまず「首ナイフの処理」だけに絞って
書き込みます。まず、いずれのシステムかにかかわらず、PCまたはNPCの「首ナイフ」の目的は、
「人質の命を盾にして、相手の行動を制限する」
ということと、状況によっては、それに加えて
「人質の命を盾にして、相手にこちらの要求を呑ませる」です。
この目的を達成するためには首ナイフ以外では、「爆弾のスイッチを取り出す」など
が考えられます。「これは爆弾のスイッチだ。~しろ/するな。さもないと、スイッチを押して
爆弾を爆発させるぞ!(爆弾がここにある。爆弾がフロアに仕掛けてある、など)」「爆弾のスイッチ」を利用する場合は、爆弾が相手や相手の資源に損害を与える
場所にあることを関係者が理解している(ハッタリの可能性も含む)、スイッチが
操作一つで作動することが条件です。これをふたたび「首ナイフ」に置き換えた場合、目的達成のための条件(成立条件)としては、
・ナイフが致命的なダメージを負わせること(頚動脈や重要器官に致命傷)を関係者が理解している
・1動作または極めて少ない動作で実行可能(頚動脈や重要器官に突きつけている。力を入れるだけ/
体重をかけるだけなど)となります。
ここまでのことから、「首ナイフ」はシチュエーションであって動作(戦闘)ではなく、
その状況をどう処理するかではなく、どうやってその状況まで行くかを処理すべきではないかと思うのです。
つまり状況が成立すれば、あとは スイッチを押す/首を掻き切る 操作だけでよく、
条件を「装置化」することがマスタリングとしての処理のあり方ではないかということです。そこで僕なら、まず、レスリング判定等によって、人質の行動を制してノド元に
ナイフを突きつけるかどうかを判定します。この際、人質が丸腰であれば、ナイフの分の有利な修正をつけ、
逆にフル武装であれば修正なし、または不利な修正、または「首ナイフ」はできない、とします。
あとは体格差、不意打ちかどうかなどの要素もあると思いますが、詳細は使用するシステムに
よるでしょう(クトゥルフかD&Dか、といった世界観の違いなどもあるでしょうし)。その姿勢(状況)を維持するための判定も必要だと思いますが、基本的には状況が
安定すれば、一定時間維持することは難しくないものとします。そして「即死」判定については、その状態を維持している限りは、常に行動を遅らせている、
ものとしてラウンドの任意のタイミングの最低限の動作で実行し、即死たらしめるものと
します。この処理では、PCにしてもNPCにしても、シチュエーションを構築するための判定があり、
基本的な方針として、脅す側か人質側のどちらが有利か、という議論はありますが、
その判定が極端に不公平でない限りは実行・阻止できます。一度、状況が安定してしまっても、「気がそらされなかったか」「【筋力】×1分間ごとに再判定」
(疲労と緊張による緩みなど)などとすることで、緊張感・打開策もあります。ここまでのここでの議論を見て思っていたのは、「これは戦闘ルールを適用するケースではなく、
処理手順を省略するケースでもなく、別のルールを適用するべきではないか」ということです。TRPGのルールは想定できる事象に対してのその世界観での処理手順であると思うので、
無数にあり得る事象すべてに明確に対応しているとは限りませんから、その行為が
どのルールに近いかを考えるのもマスタリングでの楽しみかなと、個人的には思っています。「首ナイフ」については、動作ではなくシチュエーション、というところが僕の着眼点ですが、
いかがでしょうか?蛇足ながら、僕がPLなら、この手の問題は提案の上、GMの判断に従います(1on1なら別かもしれませんが)。
(31) 鏡 / 「首ナイフ」を語る意義 (2005年06月07日23時23分)
>牡牛さん、Dowaさん
ご参加を歓迎します。よろしくお願いします。>紙魚砂さん
数日お時間をいただきますが、お勧めに従い、近日中に再度まとめてみます。ただ、あくまで私なりのまとめ方ですから、紙魚砂さんなりに別途まとめていただいて結構です。多角的なまとめというのも意義のあることと考えますので。さて再度まとめるに先立ち、このような意見交換を行う意義について、私の考えを改めて述べておきます。
「首ナイフ」のように「参加者間で状況の解釈が分かれ、プレイの障害となりかねない」状況については、回転翼さんの仰る通り、必ずしも「唯一正しい回答」はありえません。シナリオ内の都合、そこに至るまでのプレイ展開、使用するゲームシステム、参加者の嗜好などによって、ゲームプレイの現場ごとに最善手が異なるためです。
# 例えば「プレイヤーはマスターの判断に従う」という期待が叶うか否かも、実際にはプレイヤー次第です。
かといって、そのような事例について各々が自分なりの考察を述べることが無意味ということはなく、次のような意義があります。
- 自分と同じ立場について、自分とは異なる考え方や説得法を知ることができる。
- 自分と反対の立場について、その背景となる考え方を知ることができる。
- 両者を折衷しうる考え方、どちらともまったく異なる考え方など、対立を生じさせないための発想を得ることができる。
自分の考え方しか知らなければそれを押し付けるばかりとなりがちですが、多様な発想を知っておけばそれを考慮した上で「首ナイフ」のような状況に臨むことができるわけです。正面から意見をぶつけ合うよりは、少なくともプレイへの支障を少なく済ませることができるでしょう。
加えて言うと、「首ナイフ」のような問題で本当に困るのは、プレイの成り行きで突発的にそれが起こる時です。シナリオ/ゲームマスターの想定外の場面は起こり得ないという遊び方もあるかも知れませんが、そうでない遊び方においては尚一層有意義であると考えます。
(32) 'M' / 対処法の考え方とか・いろいろ (2005年06月08日00時17分)
>回転翼さん
>ゲームシステムに準拠する立場と、ストーリーテリングに準拠する立場これはルール適用に関して「プレイングの立場」を分類したもので、前者は積極的に適用する方向、後者は積極的に適用しない方向、ですかね。
これと紙魚砂さんのゲームシステム分類と組み合わせると、「ゲーム世界の再現を優先する立場と、ストーリーの構築を優先する立場」となるでしょうか。
私はだいたい「ゲーム世界の再現>ストーリーの構築」の順に優先しますが、この二者よりも「ゲームプレイの進行」を優先します。そのためにGM権限を受け入れるのであって、ご都合主義(≒ストーリー構築?)のためのGM権限まで認めているわけではありません。
なお、当初私が示した考えは複数のプレイ経験からきているのでゲーム名を特定することは難しいですね。>枠外ルールの発動が適当ではないと考える理由は、時間制限に関するルール規定が、~明記されていないからです。
#念のため、"枠外ルール"とは「判定が不要と思われる(または判定すべきでない)行為では判定を行わずに結果を適用することができる」類のルール記述を指しているものとして話を進めます。
では、戦闘行動以外の行動にも所要時間が明記されているゲームを対象とした場合なら「枠外ルールの発動は適当だ」ということになりますか?
たとえ非戦闘行動のルールに時間制限や所要時間が明記されていたとしても「"戦闘行動での"枠外ルールの発動は適当ではない」と考えておられるのではないか、と私は危惧しているのですが、これが杞憂であることを期待します。>実際はすべての判定に所要時間があるはずですが、~ストーリーテリングの関係上、省略されるのが通例です。
#念のため、"ターン管理"とは「一定の時間単位で行動順序や行動回数などが規定されている」類の処理方式を指しているものとして話を進めます。
時間の経過が省略されるのは「ストーリーテリングの関係上」ではなく、主に「プレイアビリティの関係上」でしょう。
過去実際に「非戦闘行動にも所要時間が明記されているゲーム(*)」をプレイした経験から言わせていただくと、PC行動の経過時間を細大漏らさず把握するのは手間がかかるもので、そうした煩雑さを解消することが先決になります。その後にストーリー構築を主目的とするシステムデザインがされるようになり、時間管理の簡略化という手法がそちら方面にも利用されるようになったのではないかと。
*)JAMESBOND007>一貫性のないマスタリングが問題なら、~現行のTRPGシステムそのものが一貫性がないものです。
TRPGシステムそのものに一貫性がないことが一貫性のないマスタリングの言い訳にならないことは御承知かと思います。
>それで、双方ワガママだったら困るから、妥協案として戦闘ルール解決ということです。
そこでなぜ解決方法が"戦闘ルール"になるのか、が気になるのです。
たしかに、ターン管理のように規定されている部分が多ければGM判断に影響されにくいでしょうから、PLから見ても公平だと考えることは理解できます。が、そもそも"いつ"の時点から戦闘ルールを適用するのかGM判断なのですし、「非戦闘行動の所要時間が明記されていない」ことが理由にならない場合もあります。
ですので、一概に戦闘ルールで解決というのではなく、対処の方向性として「使用するルールの行動時間に関する記述が明確か否か」を考慮する、ということなら異論はありません。また、フェアプレイについても触れられていますが、GMとPLは元々同じ土俵の上に立っているわけではないので勝負にならないでしょう。
GMとPLはルーレットのディーラーと客みたいなもので、確率論的には同等の立場かもしれませんがディーラーとGMには他の部分で絶対的優位性(玉を放る機会やシナリオ作成など)があり、客やPLはこれを覆すことができません。
参加ゲームのルールに従うのは当然として、そういう場でのフェアプレイとは、場の提供者であるディーラーやGMを信頼して分別を持って遊ぶこと、だと思うのですが。
(33) 'M' / 問題の捉え方(話題への取り組み方)の違い (2005年06月08日16時36分)
>牡牛さん
>「首ナイフ」って、そんなに魅力的なシチュエーションですか?私にとっては、TRPGについていろいろ考える上での魅力的な"題材"ですね。
GMの立場で言えば、シナリオ構想の面でも実プレイ時の演出上でもさほど魅力的なシチュエーションだとは思えません。>「『首ナイフ』を使わざるを得ないようなシナリオは、そもそも破綻している。どう処理しても魅力的なシチュエーションが導けない」という認識から入るのが適当
たとえ破綻していることや魅力的でないことが本当だとしても、それらの不備を敢えて問わずに考えてみるのも一興かと。
万一、現実にそういうプレイに遭遇した時のことを考えると、その対処法をあらかじめ検討しておく価値はあるでしょう。実際どれだけ価値があるかわかりませんが、幸か不幸か少なくとも無駄にならずに済む人は居るはずです。>GMの技術向上という点で考えれば、狭義のマスタリング(ルール適用の可否)の視点よりも、広義のマスタリング(より良い状況設定のしかた)の視点から考える方がはるかに建設的
本件の場合、同じ"広義のマスタリング"でも「より良い状況設定のしかた」ではなく「より良い問題解決のしかた」なのでは?
ここで解決すべき問題とは「紛糾する可能性のある状況をGMが提示した場合、どうするか」で、GMから見た場合は「紛糾する可能性のある状況設定にPLが異議を唱えた場合、どうするか」です。
まあ、これはあなたがトラックバックで書かれたことに通じるわけですが、既にここでも何人かが書かれていますね。仮に「より良い状況設定のしかた」を考えるなら、状況の設定条件と論点は変えたほうが良いですね。
例えば、●設定条件:
・悪党NPCは何らかの交渉の取り引き材料として人質NPCを確保済みである。
・悪党NPCとの交渉はPCが行い、第三者は介在しない。
・交渉が決裂または妨害された場合、悪党NPCは人質NPCを即座に殺害する。●論点:
・即座に殺害する方法として「首にナイフをあてている状態」は妥当か
・交渉の決裂・妨害を悪党NPCが知る方法として「口頭での面談」は妥当か
・交渉決裂・妨害だと悪党NPCが判断する「PCの行動」にはどのようなものがあるか...とか。
でも、本件はサブタイトルの通り「判例」のように考えようとしているわけですから、"状況"を変えない前提で問題点や対処法を探るのがよろしいのではないかと。
(34) 門臥真一 / 首ナイフの魅力とか (2005年06月08日20時45分)
今更のように参加してみたり。
ちょっと気になったのが「戦闘ルールに則った公平性」です。
首ナイフであろうと通常のルールに則って判定するべきだと言う理屈にどうも納得がいかないわけなのですよ。
通常の戦闘ルールは、戦闘行動中を基準にして作成されているわけですよね。平地で一対一で向かい合って行なう状況。
それに異常な状況が加わると修正が課せられるわけです。挟撃とか、視界以上など。この状況は多岐に渡るため、GMには課す修正を自由に決定する権利があるのは皆さん認めるところと思います(数値の範囲はこの際置いといて)。
首ナイフの状況は明らかに通常戦闘とは異なる異常な状況です。
どうも『首を』『ナイフで攻撃する』という状況認識だから公平性に問題が生じるのではないでしょうか。
首ナイフの状況はおそらく、『手首を捻ったら死ぬ位置にナイフがあり』『人質の戦闘行為が困難で』『肉体的に殺害に集中できる状況』であると思われます。修正を課さないのはむしろおかしいですね。私なら絶対命中、ダメージ+1万とかホザキますが。修正の数値には議論の余地がありますが、普通はダメージに死ぬくらいの修正をつけるでしょう。
PCがNPCに対してはどうなのか。上記の条件を全て満たせるのなら、問題ないでしょう。出来るときには戦闘が終わっているので、虐殺という形になるでしょうが。
何が言いたいのかというと、通常の戦闘ルールを適応させるほうがむしろルール的に問題ではないかと思うわけです。タイトル部、首ナイフの魅力について。
1、何も考えずに出来る一番直接的な人質使用法
2、PCに「ああ、最期の手段なのだな」と認識させられる
3、NPCのチープ感が満載
4、問答無用でNPCを殴り殺そうとするPCを回避できる。何か喋らせたいときに最適。
5、お約束(笑)こんなとこでしょうか。すごい魅力に溢れているわけではありませんが『時代遅れ』と切って捨てるには少し惜しい位ではないでしょうか。
駄文失礼しました。
(35) Log / 自分的首ナイフ考察 (2005年06月09日11時31分)
初めまして、よろしくお願いします。
(別サイトで存じ上げている方もいるかもしれませんが)
今週初めに気付いてちょっとじっくり読ませて頂いてました。首ナイフと言う状況はルールで詳細が決められていない特殊な状況であって、
GMはどのルール(戦闘ルールでも特殊ルールでも)を採用しても良いと考えます。首ナイフには厳密には戦闘ルールを当てはめられないと思います。
戦闘ルールは、両者が特殊な状態にない場合を想定して設定されていると考えます。
武器の攻撃力は、「1ラウンド戦闘を行なった場合の武器の基本攻撃力」であって、
「急所(特定の部位)を狙う場合」「対象に抵抗の意思がない、対抗手段を知らない場合」
などに、ルールブック通りのデータが通用するとは特に思いません。
また、「犯人NPCが首筋に良く切れるナイフを当てている」場合は、
犯人NPCに攻撃を加えた衝撃でナイフが刺さる可能性もあります。
そういったものまで考慮してあるシステムでない限り、
「戦闘ルール」だけでは、この状況を処理するに不十分だと考えます。
そのため、自分は首ナイフの状況では「特殊ルール」を採用します。自分の場合どうするかというと、「人質NPCは即死」に近い判定を下します。
状況によりますが、何か告げてから死ぬ場合もあるので瀕死かもしれません。
これは「PCが判断ミスを犯した」ことへのペナルティでもあります。
犯人NPCが人質NPCを刺し殺すリスクがあることは当然伝わっていると思うので、
その場面において判断ミスを犯せば、何らかのペナルティがあるのは当然でしょう。
それでも無茶を行おうとし、失敗して文句を言うPLは勿論いますので、
その場合は事前に「人質NPCが首ナイフされたら即死だよ」と伝えれば良いかと思います。
予測しうる状況を先に説明しておけば、GMに不満の矛先の全てを向けにくくなります。今回の議題は
「ルールに記述されていない場面を特殊ルールで処理する場合、
どうすればPLのGMへの不満を軽減させることが出来るか?」
ということなのではないでしょうか?首ナイフと言う状況は確かにとても難易度が高い状況だと思います。
NPCが死ねば、後味が悪い上に、NPCの知人友人家族から怒りを買うでしょう。
NPCが運よく怪我するだけで死なずに済んだんだ場合でも、
PCが行動したために、危険に晒されたのであれば、PCに怒りを抱くでしょう。
犯人を生かしたまま捉えたのであれば、怒りの矛先は変えられるかもしれませんが、
「PCが行動しなければ全く無事だったかもしれない」ということは消えてくれません。
犯人の要求を聞き入れ、犯人を取り逃がせば、PCやPLに不満が残るでしょう。
NPCを全く危険に晒すことなく、犯人を無力化するのはかなり難しいでしょう。
(キャラ性能だけで乗り切るのはほぼ無理と思います)とはいえ、難易度が高いということは、達成したときの満足感がより高いことになります。
成功しやすいイベントを用意すれば、PLが満足感を得やすいようになるとは思いますが、
誰でも成功するイベントに面白みを感じない人もいると思うので、価値がないとは思いません。
(36) Dowa / ちょっとでしゃばってスミマセン (2005年06月09日12時02分)
少し読み返してみて勢いで書いてしまったことを反省しました。
そもそもの成立条件が、「悪党NPCが人質NPCの首筋に、既にナイフを突きつけ
ているところから状況が始まる」でしたね・・・・
それでも、僕の提案としては、状況が確立するまでを処理し、状況が確立していれば
即死(首ナイフ有効)ということにはなりますが。
ただ、ここまでで、状況が確立するまで、を述べた意見も散見できるように思います。また、回転翼さんのブログを拝読しまして、回転翼さんがこの議題を提案した
前後の流れから、この議題のもともとの意図が含まれないで論議が進んでいる
部分があるように思いました。## さらに言えば、鏡さんは「どなたでも参加可能」と述べていらしたのですが、
## 回転翼さんのほうでは誰でも参加可能な場所での議題としていなかったようです。上記のことから、回転翼さんのブログからヒントを得たことは事実として、
回転翼さんの意図した議題とは別のものとして論点を仕切りなおしてはいかがかと
思います。> 鏡さん
飛び入りで不躾なことを申し上げて恐縮です。議論にあわせて議題を変えるのは
疑問がある手法ですが、以下のようにしきり直してはいかがでしょうか。●定義:「首ナイフ」
・キャラクタ(悪党)が別のキャラクタ(人質)の首にナイフを突きつけている状態
・人質は反撃できない
・ルール上はナイフの1撃(1戦闘時間単位での攻撃)で人質を殺せない
→ キャラクタをNPCに限定するか、PCとの組み合わせも議論するか
## ここまではPCを含む議論もあり●論点
・「首ナイフ」成立までの処理(する/しない/どう考えるか)
・「首ナイフ」成立後の即死判定の処理(有効/無効/その他判定方法)
・即死判定の可否についてのPLへの説明キャラクタをNPCに限らないかどうかを改めて整理することと、「首ナイフ」成立まで
の処理も論点含むという点の提案です。加えて、『「首ナイフ」という状況の魅力/価値』といった論点も追加できそうですが、
それをどうするかはお任せします^^;これで回転翼さんが意図したものとは若干別の角度で議論できるのではないかと
思うのですがどうでしょうか?
回転翼さんにはここで別の角度からの議論とリセットしていただき、興味が
あるようでしたら続けて加わっていただければよいのではないかと思います。
(37) alewis / 定義について1 (2005年06月09日21時42分)
私は回転翼さんの文章は読んでないんですけど<いいのか?
マスタリングの手法はどうなんよって趣旨だと思ったんで書き込んでますけども、大丈夫でしょうか?
と、前置きしつつ。DOWAさんの定義なんですけど、反撃できないとは限らないような気がします。
どちらかというと、行動順での待機アクションで「誰かが動いたらかっさばく」って宣言で保持してる状態ってことではないでしょうか?
と、なると人質(NPCであれPCであれ)が反撃できないとは限らないはず・・・。
まぁ、自分に置き換えてみれば判り易いとは思うんですけど、自分の首にナイフがあてがわれてたら、「暴力に対して素人」なら恐怖で動けないはず<システムとして提唱したいw
人質と悪党が1体1だと仮定して(しなくてもいいけど)悪党は多分片手で人質にネックスリーパーをかけてるはず。んでもう片手でナイフをあてがっているのでしょう。
そのとき、暴力に対してある程度慣れてたら、状況を回避する手立てくらいあるでしょう。
しかし、実情としてはそれでも首ナイフは有効なのです。
なぜならば、相手が動くより先に自分が動くために準備してるからです。
人質に首ナイフってのはこう言う状況を現すのが一般的(?)だと思うので、反撃できるか出来ないかは、個人(人質)の資質じゃないかなぁと。
となると、定義「反撃できない」はちょっと違うかなぁ。
むしろ、「悪党はその状況でイニシアティブを握っている」って言うのが正しいかと。注;)私は、こういうシステムが完備されないシステムを全くやらないので、こう言うゲームを嫌がる人は逆に判らないかも知れませんが・・・、まぁこう言うシステムもあるんだなと、読み流してくださいませ。
(38) alewis / 定義について2 (2005年06月09日22時12分)
つぎに、これは最初にやる論点だった気がするんですけど、1戦闘ターンにおける1回のヒットは1撃とは限らない場合があるってことですね。
D&Dには、6秒間でフェイントやダメージの通らない状況も含めての一回の攻撃であるって定義されてまして・・・。
シャドウランなんかもですが、銃や弓などの弾数が制限される飛び道具の場合は1撃なのは理解できますが、近接攻撃ですと複数回のヒットの合計である場合もあるわけです。
さらに、ダメージの中身にはどこに当たったかってのも重要な位置を占めまして、部位判定のルールがないゲームの場合だとこう言う問題が起こりやすくなると思います。
となった場合、そのゲームにおけるナイフのダメージはどういうダメージなのかの考察が必要になってきます。
D&D3.5版であればダンジョンマスターガイドで部位の効果が選択ルールにありますから、なんとか判断できるだろうし。ガープスであれば上級戦闘やってれば、デフォルトで行いますw<ガープスの首ナイフはルール通りで何も問題が起こらないと断言しますが。シミュレートが必要ならば書きますよ?と、同時に姿勢や相手との身長差、首を薄く切られた場合と、頚動脈まで達した場合、刺したのか、切り裂いたのかでも充分ダメージは常識的に変わります。
となった場合、そのデータにあるナイフのダメージはどういう状態で使ったときのダメージ量が計算されてるのかって考察が未だ不十分でして、これでルール通りとか常識優先とか言っても、ちょっとナンセンスなんですよね。もしかしたら、そのナイフのダメージは踏み込んで力いっぱい内蔵を抉るくらいの力でもって行われたダメージである場合、後ろから回り込んで片手で裂こうとしてたら、ダメージの係数そのものが変わってしまいます。
逆に、スウィングマシーンのような物で質量と移動エネルギーの相対を割り出したものが基準であるかもしれません。
となれば、あとは筋力がどう乗るかだけなので、ダメージ係数はあまり差がなくなると思います。
あと、刃の精度なんかも充分に考慮に入れなければなりません。ので「殺せないダメージしか持たない」のはどういった場合かの状況判断が最初に行われなければならないのではないでしょうか?
即死の定義はゲーム中での定義なのか、医療的な定義なのかも重要かも。
ゲームだと、戦闘不能になっただけも即死って人によったら言うし。
常識的には心停止状態に陥ったらのはず・・・。ちなみにPCが駄々こねたら、
「じゃぁ、手前でためしてやろう。お前の理論だと、首にナイフを当てても死なないらしいからな! 抵抗できるかどうかも調べられるぜベイベー」
と言ってみるのはどうでしょうかw だめ?マスタリングとしては、ルールを除外するときに、自分がやられたらどうなると思うかを物理的に説明して、理解してもらってます。
理解してるのに納得いかないとダダをこねられたら、シナリオなんて組めないし。「そこに洞窟が無い理由は判るけど、納得行かないからダンジョン作れ」と言われてもねぇ?知るか!としか言い様が・・・w
(39) nagafuti / しかしなんやね「首ナイフ」 (2005年06月15日03時07分)
どうもなんか盛り上がって楽しそうなので勝手に書き込んでみます。
その辺もしかしたら場違いな発言が多々あるかもしれませんがまずはご容赦ください。この「首にナイフ」というシュチュエーションについての論考についてまずそれが可能かどうかについてですが、個人的なマスタリングという見地で言えば「有効」にしています。
それは自分がマスタリングする際にはその世界の住人たちが我々と同じ現実世界の物理法則や生理的機能を携えたものという判断に乗っ取っての行動です。
そしてゲームでのルールはあくまでもプレイヤーがその世界観に介入する時の物理的な手段として成り立っている物と言う理解からそのようにしております。
そしてそれを受け入れてもらうためには、ゲームによりますが、そのキャラクターがどのような種族かどうかという点で論ずるようにしています。
多分たいていが我々と同じ「人間」という冠をつけた輩だろうから、喉には気管や食堂や動脈や静脈が通っているだろうから、其処をきれば人間はどうなるんですかねっていう事を実にキャラクター作成から刻々と説明してプレイヤーたちに意識付けてい行きます。そしてそのシュチュエーションを自分はダンジョン攻略と一緒ぐらいに、
「目の前のNPCに敵の首にナイフを当てたぞ!どうする?」
と試練として与えます。
で、プレイヤーたちにはそれを自分たちの判定でどうすれば回避できるかと考えてもらうようにすればゲーム的には整合性がとれると思いますがね。
そしてプレイヤーたちの行動によってはその行動結果としてトラップが発動したかのように、
「果敢に挑んだが、そのNPCの首から鮮血が・・・」
と言ってやればいいんでは無いかと思います。あ、多分ここではNPCって単語が「プレイヤーと同じ条件で作られたマスターが操作するキャラクター」という観点で言えばおかしいのかもしれませんがね。
しかし、首にナイフを当てられたらそりゃ同じ生理的構造の人間だったら普通死にますからね。だから個人的には「合否」となります。
・・・、あ、余談ですがここで懸念されているらしい「みんな首ナイフ攻撃しちゃうもん」論理は、「じゃぁどうやって?」ってまた「現実的に」処理しますよ。
そしてついでに殺しちゃった場合の後始末とかその世界が殺人を行った場合の処理とかいろいろ考える事がたくさんあります。
って多分この辺は自分が物語作りを重視しているから派生する思考なのかも知れませんがね。
(40) 紙魚砂 / まとめ(050616紙魚砂版) (2005年06月16日03時33分)
何となく個人的基準でまとめてみました。
僕自身の意見はすでに書いたのも書いてないのもありますが付加しました。
叩き台なのであとは好きにしてください
つかれた^^;(以下敬称略)
1)常識判断で適用するのは適切であるか?
・適切である(nagafuti)
・世界観を重視するシステム/スタイルでは適切である。ストーリーを重視するシステム/スタイルではフレーバー(紙魚砂)参考)「常識で判定する」の記述のあるシステム/ないシステム
あり)
「ガープス」「クトゥルフ」
ストーリーが優先する、と明記)
「バンパイア;ザ・マスカレード」
なし)(ルール優先?)
「アリアンロッド(基本・上級)」「六門世界」「レジェンド(モンスターメーカー)」「無限のファンタジア」「ダブルクロス2nd」「新約・魔獣の絆」「エンゼルギア」「ガンドッグ」2)どう処理されれば公平あるいはフェアであると感じられるか?
・一貫性のある処理がされれば良い('M')
・ルール的根拠があることが示されれば公平と考える(Mill)
・戦闘ルールで処理すれば公平である(回転翼)
・世界観志向なシステムであればルール&常識処理をすれば公平に近くなるが、物語志向なシステムの場合ルールで処理してもそもそも公平ではない。強いて言うなら「判定方式をPLに決めさせる」というメタなルールのレベルでなら公平処理は可能(紙魚砂)3)感情的な問題について(納得できるかどうか?について)
・戦闘ルールで処理されるのが納得できる(回転翼)
・自分が実際されたらどうなるか?を想像してもらって説得する。(alewis)
・PCが登場しているのに判定省略で介入できないのは納得しづらい(モノ語り屋)
・PLに決めさせれば良い。ルールがないなら1回助かるかもしれない判定が出来れば十分(紙魚砂)4)どう処理的にとらえるか?
・戦闘ルール(回転翼)
・特殊ルール(門臥真一)
・ダンジョン攻略の試練(罠)として考える(nagafuti)
・爆弾のスイッチだ(Dowa)
・交渉&1回判定(モノ語り屋)
・戦闘ルールでも特殊ルールでも良い(Log)
・シチュエーションの完備されてるシステムで処理する(alewis)
・「こいつは勘違いしたザコ悪役。PCはカッコよく人質を助けてくれ」というGMのメッセージだろう(牡牛)
・システム&シナリオによる(紙魚砂)5)PC、NPCの扱いの差について
・人質NPCは「エキストラ」にしてルールに則って即死させる(Mill)
・1試練(罠)として考え、PCとは必ずしも同等には扱わない(nagafuti)
・NPCの場合は即死と裁定して構わないと思う。PLが介入したければ可能(モノ語り屋)
・PCに注目されたNPCは要望があればルール処理しても良い。そうでないなら判定省略(紙魚砂)以上
(41) 5th moon / GMのルールに対する優位性 (2005年06月16日21時30分)
私の手元にあるFEAR製のルールブックにはどれも「ゴールデンルール」と称して
「ゲーム中にルールブックに無い事態が発生したとき、どのように裁定するかを最終決定する権利をGMは持つ」
「また、GMはルールを変更、もしくは使用しないことを決定することもできる」
と言う趣旨の文章が必ずあります。(アリアンロッド、ビーストバインドNT、ダブルクロス2nd、トーキョーN◎VA)
また、ガンドッグにも、「GMの権限は絶対です」「ゲーム中、ルールブックに掲載されているルールでは解決できない事態が発生した場合、その裁定もGMが行います」とあります。GM判断をルールより上位に置いたうえで、GMはなるべくルールに沿って進行するという、普通のことを普通にするだけで回避できる問題なのではないでしょうか?むしろ、限定された特殊シチュエーションのスポットルールについて、プレイ中に不服をとなえ、プレイ進行を妨げるプレイヤーのモラルに問題があると思いますよ、私は。裁定に疑問があるとしてもひとまずは従っておいてプレイ後にディスカッションすべきでしょう。
公正さ(プレーヤーとGMはプレイ中においては圧倒的に不平等です)を求めるならば、メタレベルでGMがぶっちゃけるのもアリではないでしょうか。たとえば、「条件を満たさなかったので助からない」「首を切られるイベントである」「敏捷度判定に成功すれば助かる」とか。少なくとも、無駄にリソースを消費する徒労感はなくなるのではないでしょうか。
感情的にどうか、という問題については、プレーヤーの抱いた感情がGMの意図したものかが分かれ目であると思います。「卑怯な敵に対する憎悪」「NPCを助けられなかった悔しさ」といった感情的ストレスをクライマックスへの、モチベーションを高める要素として使用するのは、立派なGMテクニックです。ただ単に嫌がらせで首を掻っ切るならば、そのGMにはTRPGをやめるべきです。逆に「お気に入りのPC /NPCが死ぬのはいやだ」というだけで結果を結果として受け入れないのならば「おもちゃ買って~」と泣き叫べばそれを買ってもらえると考えるおこちゃまレベルです。喚起された感情をどうプレーヤーがオトナの対応をするかだと思います。(プレーヤーが不快感を感じているのを見て喜ぶような下種野郎がGMでない、と言う前提でですが。)
処理については、GM判断。この一言に尽きます。GMがGMとして保証された権限を行使せずに、プレーヤーの言うがままに、下した裁定を覆すようであるならば、TRPGの根幹がひっくり返ります。プレイヤーが勝手に審判をする野球と同じです。プレイヤーからの提案はあくまで提案、GMは毅然とした態度で自分が思ったとおりの処理をすべきです。
(42) 牡牛 / 回転翼さんの危惧する恣意性って、こういう状況なんだろうなあ (2005年06月17日02時25分)
はじめに。
誤解してる人が多いようですけど、
GMの強権発動とは、非常事態に対する緊急措置、
すなわち、仕方なく、最低限度で使うべきものなんですよ。「常識を適用する」とは、ルールにない処理をPLから提案された場合に、
「ルールにないってことは、デザイナーが『メインの遊び方』として
想定してないってことだと思うよ。
もちろん、そちらの狙いはわかるから、認めてもいいけれど、
その宣言でPLが期待してる効果については、
ルールで用意されている判定の効果を越えないくらいに抑えておく方が
他のPLにもGMにも不満がないと思うんだけど、それでどうかな?」
といったジャッジの公平性の指針を示す、という意味だったと思います。考慮する順位を例にとれば、
ルール>GMの裁量(常識的なもの)>GMの裁量(常識的でないもの)
と優先するのが、「ルールを守る」という常識をわきまえているGMでしょう。なぜ多くのシステムが、戦闘ルールを定めているかというと、
PCが死亡したら、それ以降はPLが参加できなくなるからです。
「死亡にかかわるような重大事はあらかじめシステムで定めておくので、
その手続に任せますからPLは安心していいですよ」
という保障を与えるのが、戦闘ルールなわけです。つまり、ルールの中には「PLを制限するルール=GMの保護」だけでなく、
「GMを制限するルール=PLの保護」があるのです。
現実の法律には、裁判官や警察の濫用をふせぐための条文が幾つもあります。なぜ、TRPGでそれが言われないかといえば、
GMがシナリオを作り、意図したとおりに状況を配置できるからです。「いざというときに、PLに強権発動をしなくてはいけない立場のGMが、
自らルールを破るような真似はしないだろう。
なぜなら、ルール的に再現出来るかどうかは
シナリオを作っている段階で検討して対処できるのだから」これくらいの節度を、PLは当然にGMに期待してよいはずです。
あらためて、質問をします。
ルールを守りながら脅迫というシチュエーションを再現したシナリオと、
ルールを破って脅迫というシチュエーションを再現したシナリオ。
どちらが優れたシナリオですか?
(43) a-lewis / マスタリング次第なのではないでしょうか? (2005年06月17日18時57分)
えーっと、話が極論に走った場合、どっちも正しく無いってのは前提にあるってことでお話してますけども、OKでしょうか?
どっかのデザイナーさんも言ってるけど、バランスが重要って事が一番だと思います。
システムの改変であれ、アドリブであれ。
ルール一辺倒で、PCが思いついた事をルールに無いからの一言でぶった切るのはそもそもTRPGやってる意味がなくなってしまうし(個人的にTRPGはここに尽きると思ってる。)、かといって、存在する行動に関する統一概念であるシステムを完全に無視するのもオカシイわけですが。さてココで。
窒息が首を絞められないと発生しないゲームがあるとして、
お宝を盗んで洞窟に立てこもったゴブリンがいたとします。
情報により、それほど深くは無いらしい。
PLは考えました。
洞窟の中で火を焚きこんで、入り口を密閉しよう。マスターは当然中に入って闘ってくれるだろう。と予想しましたが、上記の反応をPLは示しました。
解決法ルール適用を尊守するばあい;洞窟内の酸素と予想されるが、ルールブックには明記されてないので、何も起こらない。
常識に照らし合わせてフレキシブル考えるばあい;当然火が燃えなくなるまでの間に酸素が無くなるから、それから数分後にはゴブリンは全滅してるだろう。
そのあと、お宝の回収をすれば良い。えー今の新作がどうなってるかは知りませんが、昔はこう言うことはシステムでサポートされてませんので、どうするかはマスター次第だったのですが、自分は後者の意見を採用し、数時間とお茶を濁して解決しましたが。
さて、この判定を余儀なくされたシナリオが問題なのでしょうか?
この方法を実行したPLが問題なのでしょうか?個人的な回答;その場のノリ。< /p>
問題点;ゴブリンだって火ぐらい消すだろうw<ここまで頭が回らなかったんですなw 実際のセッションなんてこんなもんでしょう?ねえ?
牡牛さんへの回答;その時々 って事で如何でしょうか?
(44) a-lewis / 立場が逆だとどうなんですかね (2005年06月17日19時11分)
ところで、質問~
PLがNPCとの交渉で、首にナイフをつきつけました。
PL1「良いか良く聞け。その剣を床に置いてこっちへ蹴るんだ。」
PL2「そうしないと、コイツの首が体とおさらばすることになるぞ。」GM「いいよ。ナイフだとそいつのHP余裕で残るもん。そっちが行動宣言してる間に、NPC中心にメテオ降らすから。君ら余裕で範囲内だね。残念」
ってマスタリングはOKなんですか?
しなかったけどさ。風情ないからw
PLができるならGMが出来たっていいでしょう。と使用システム「ロードス島コンパニオン」w
(45) 5th moon / GMの権限と自制心 (2005年06月17日23時44分)
> ルールを守りながら脅迫というシチュエーションを再現したシナリオと、
>ルールを破って脅迫というシチュエーションを再現したシナリオ。「今回の首ナイフという特殊な状況においては、通常の戦闘ルールに加え、以下のルールを追加します」
と言うのはどうでしょう?「GMは必要に応じてルールを使用したり、独自のルールを追加できる」はどのルールブックにも示された正当な権利です。ルールブックは「遊びのルールの提案」であり、GMは必要に応じてそれをアレンジしてよいと考えています。それに対する審判は、セッション前後のGMとプレーヤーと言う関係が解消されているときにそれを行ない、セッション中だけはGMの裁定を絶対としてそれにしたがうべきです。
ルールブックに固執するあまり「ルールブックに首ナイフという戦闘オプションは無いので首ナイフはそもそも発生しません」というのはあまりにも短絡的ですし、逆にGMが暴走しすぎて「この敵は無敵なので、ハイ、キミたち全滅ね、シナリオ終了~」といった強権発動も頭悪すぎです。
ですから私の答えは、「ケースバイケース。GMはセッションを楽しむ/楽しませるという目的のもと、適切と思われるのならばルールをアレンジしたり、追加・削除しても良い。その際には、帰り道に襲撃されない程度に場の雰囲気を考慮すること」
です。
(46) nagafuti / 視点の違い (2005年06月18日02時56分)
しかしなんやね
ちゅうわけで皆さんRPGってどうやってプレイしているのかだいたい判ってきました。< /p>
結局常識とルールについてのさじ加減が千差万別で、それぞれに偏った場合の弊害がそれぞれあるのが問題じゃないかと。
あと、極端に言えばダンジョン攻略系しかやっていない方とファーイーストアミューズメントリサーチ系のゲームしかしていない方の違いのようなものも見受けられます。
自分自身RPGをコンベンションで足かけ10年以上マスタリングを主だった活躍の場として遊んでいたんで、その辺の相違はいやというほど経験しました。
自分で凝り固まった論理を幾度も打破されたりボキャブラ不足のために叩きのめされたりしておりました。
それでも共通の楽しみをどのように追求すればという事を考えてマスタリングしておりました。
そんなちょっと目だけは肥えた視点で見させてもらうと、やはりその辺はゲームに対する参加姿勢が見え隠れしておもしろい論が展開されているなぁってのが個人的な意見ですかね。
で、結局その略称「首ナイフ」は、その前後関係や運営方法により千差万別の解釈になると思った次第です。
ですから、自分自身がもしプレイヤーとして参加していたらとりあえずはマスターに従います。
で、もし戦闘ルールでやるならやるで、それなりに対処するでしょう。って、そんな意見求めてないか。
で関係ないけど牡牛さんが質問をぶつけられていた、
「ルールを守りながら脅迫というシチュエーションを再現したシナリオ」と
「ルールを破って脅迫というシチュエーションを再現したシナリオ」ではもちろん優れたシナリオとしては前者でしょう...そりゃそうです。< /p>ただ、首にナイフという一点においては常識的判断も辞さないと思いますよ。
ついでながら違う論争が発生しそうだけど、マスタースクリーンを使ってマスタリングしてりゃぁ
GM「動くな!」
PL「マスター、ナイフのダメージじゃHPは削れないと思います!」
GM「(コロコロ)あ、クリット!、即死しちゃった」
PL「へ」
的な判定もアリだと思いますけどね。
(47) Mill / マスターもいろいろ、シチュエーションもいろいろ。 (2005年06月18日06時01分)
その人のTRPG観が見えてきていいですね。
一緒に遊ぶ相手には一度は聞いてみたほうがいいかもしれない。「優れたGMの要素のひとつとして、ルール外の事象に対しては、
なるべく反感を買わないさじ加減を身につけよう」
...と思いましたねぇ。ちなみに私のさじ加減の具体例。
●プレイヤー側からルールにない行動を仕掛けられた場合。
例えばa-lewisさんの言うゴブリン洞窟と焚き火。
とっさに決めたルールでも、そのセッション中では公平に適用するという方向で。PL「...と言うわけで、密閉して火を焚きます。」
Mill「ふむ、酸欠のルールは無いんだが...いいだろう。
(現実の一酸化炭素中毒事故などの事例を考えて)極端に酸素が少ない空間においては、
耐久判定...目標値は高いよ...に失敗したら昏倒し、しばらく放置されたら死亡、ということにする。
もちろん空間から出るまではラウンドごとに判定が必要だ。」
PL(それならほぼ確実に殺せそうだ)「了解。では火を焚こう。」Mill「10分少々も火を焚いていると、火勢は収まってきたね。さて...(しばしダイスを振り)...中ではうめき声すらも聞こえなくなった。」
PL達「では、洞窟に入って悠々と宝箱を回収します。」
Mill「うむ。君たちが洞窟に入ったところでたいまつの火が消える...さぁ、耐久判定をしてくれ。さっきも言ったが、目標値は高いぞ。」一酸化炭素中毒で、ゴブリンと共倒れになる冒険者(笑)。
もちろん耐久判定でクリティカルを振れば、振った本人だけは逃げられるでしょうが...と。●私が首ナイフを使ってみたい場合。
例えばD&D3.5で、ルールに従って首ナイフをやる。・関係するルール(厳密には微妙に異なる)
無抵抗な相手への攻撃は出目1以外で命中、ダメージは自動的にクリティカル扱いになり、ローグならば急所攻撃が成立する。
ナイフのダメージは通常、1d4+筋力。クリティカルだとダメージは2倍。
hpは-1で気絶で、-10に達すると死亡。Mill「落ちこぼれて悪に走ったウィザードが人質(1レベルコモナー、hp2)の首にナイフを突きつけているね。
残念ながらイニシアチブは相手が先で、待機行動として『動いたら人質に攻撃をする』と言っているよ。」
PL「ウィザードだしなぁ、筋力は高くないだろう。」
Mill「ありそうには見えないね。」
PL「標準でダメージは2d4だから、人質は気絶するけど、死ぬことは無いな。」
PL「人質に攻撃するなら、俺達が魔法食らう危険も無いわけだし。」
PL「じゃ、強襲しよう。」
Mill「うむ。こいつは落ちこぼれたウィザードでな、ウィザード1レベル/ローグ5レベルなんだ。
急所攻撃が成立するのでダメージは2d4+3d6だ。情報収集が足りなかったな。」
PL「んなこと知るかーーー!」いやぁ、こうやって書いてみると秩序で悪なGMだなぁ。
私はオープンダイスが好きなんで、命中判定で1を振った場合には人質を殺せないんですが、そこはご愛嬌。
そういう原因で殺しそこなった場合は、TRPGの妙味というコトで。......なお、このシチュエーションを実際にやったことはありません。念のため。
(48) 牡牛 / ここって議論の場、ですよね? (2005年06月18日15時18分)
「~だと思う」と表現しないと、反射的に警戒する方が多いようですが
「極論はよくない」という表現は、ふつうは「内容」にたいして用いるものです。
「断定する口調は誤解を招く」のほうが適当でしょう?
話し方への意見と、内容への意見とは、区別して使ったほうが誤解を招きませんよ。それはさておき。
「結局は、バランスが大事」「結局は、信頼があるかないか」
という意見をだす方がいますが、そういう言い換えをしたければ
「ではバランス(or 信頼)という視点から、あなたはどんな意見を出すのか」
と続かないと、なにも言ってないのと変わりませんよね。ケースバイケースを持ち出すなら、
「いまのわたしには上手く説明できないけれど、
A、B、C・・・、の△パターンまで分けないと、上手く整理できないと思う」
と例示して、その1つ1つを他の方に検討してもらうのが、筋というものです。PL 「この状況で、どんな理由からGMの強権を発動するの?」
GM1「その場のノリ」
GM2「ケースバイケース」
のような答えは、議論の参加者にとってもっとも参考にならない回答例です。
毒(反面教師)にも薬(模範解答)にもなりませんから。ゴールデンルールを根拠にするのは構いませんよ。
ゴールデンルールが「ルールブックに書かれている」以上は、
ルールの枠内であり、PLにも心の準備がそれなりに出来ます。
(クリティカル効果に「即死」が含まれれば、同様にルールの枠内です)
また、わたしはGMの強権発動そのものを禁止してはいません。
必要とされる場面で、毅然と使うことはそれはそれで大事なことです。しかしながら、使用を認める一方で、
「どんな場面で使うと、PLの信頼を得られる(失う)のか」
という問いをおろそかにしては片手落ちではないか、とわたしは考えます。なぜって、ここはセッションの場ではなくて、
より良い意見をさがす議論の場でしょう?余談ですが、「首ナイフ」はやはり優れた公案だとわたしは思いますね。
「どうにか首ナイフを成立させよう」と頑張るほど、かえってドツボにはまっていく、
そんな仕掛けになっていると思われます。
(49) 牡牛 / 回答してくださった方へ、個別レス。 (2005年06月19日00時18分)
>>43(PLからの提案とバランス)
まず「即死効果」の存在そのものに対して、わたしは意義を認めません。
GMとして、ルール上で認められているものは原則として認めますが、
最優先でその対処を考えますし、処理しきれないと思ったら禁止を決めます。
PLからの提案であれば、いっさい認めません。
理由はいろいろありますが、一言でいえば
「弊害の大きすぎるアイデアに賛同できない」ということです。即死ほど強力でないにしろダメージ源としての使い方も、同様に、原則として認めません。
「いぶした煙でゴブリンを追い出して、洞窟の外で待ち構える」くらいなら、工夫として認めます。バランスをとる基準としては
「PCがどれくらいコストを払っているか」
「PLの提案に、どれだけの要素が考慮されているか」
の2つをトータルで考慮します。この例で考えると、焚き火をするのにPCが用意したのは「松明、油」でしょう。
生木を切って加えても構いません。すべて金額に換算して、いくらになりますか?
その数字が「リスクのない、補充のきく即死アイテム」の価格になります。
「ナイフ」も同じですよ。>>45(ローカルルールについて)
キャラメイクの前にローカルルールを説明しておくこと。
PLへの不意打ちを回避するためには、これが最初の一歩です。
シナリオを作った段階で、GMは手段を講じる余地があります。しかし、ローカルルールの設定にも、良し悪しがあります。
「これから、このルールをずっと使います。
GMもPLもこのルールに従えば、もっと楽しくなることを請け合います」
と言えないと、「ルール」と呼ぶ意味がありません。
普遍性、一般性をもつものだけがルールに値するのです。
上で触れましたが、「即死効果」をルールとして使うことにわたしは否定的です。一状況、一セッションだけで収めたいならば、他の方がすでに触れられていますよ。
即死毒や魔法の薬といった簡単に補充の出来ないレアアイテムならば、
PLが不信で行動しなくなるリスクを緩和できます。また、FEARゲーから援用したいなら、シーン制を推して下さい。
一本道に誘導する手段としては、こちらの方がずっと優れています。
脅迫をしたいのであれば、これがもっとも安全な近道です。