CoC7考(1) 能力値が5倍になったのは何故か

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クトゥルフ神話TRPG』(CoC)の最新版『Call of Cthulhu RPG 7th edition』(CoC7)のルールシステムについて、あれやこれやと考えたことを書いてまいります。その1回目は、「能力値が5倍になったのは何故か」について。

私の回答は、行為判定ルールを整理し、憶えなくてはならないルールを減らすため、です。

CoCの基本となっている汎用ゲームシステム『Basic Roleplaying, The Chaosium Roleplaying System』(BRP)の最たる特徴は、次の三点です。

  1. 「3D6系」と「D%系」の二種類の数値データがある
  2. 両数値データは「3D6系」×5=「D%系」の関係である
  3. 両数値データを扱う行為判定ルールも異なって存在する

CoCにおける「3D6系」数値データとは、能力値、耐久力(=ダメージ)、マジックポイントなど、おおよそ3~18の範囲で、10あたりを中間値とするものです。対して「D%系」数値データとは、技能値や正気度のような、1~100の範囲で、50を中間値とするものです。

CoC7では能力値がCoCの5倍になったことで、「3D6系」から「D%系」の数値データへと移行しました。「3D6系」に残った耐久力やマジックポイントは増減すれども行為判定に用いませんから、遊び手は「3D6系」の数値データを用いる行為判定ルールを憶えなくてよくなりました。また、「3D6系」と「D%」との行為判定ルールが組み合わされ、より簡易なルールに昇華しています。

この変更によって、CoC7では行為判定ルールがどのように整理されたのか、を次回示します。