CoC7『Cthulhu through the Ages』の世界設定

ルールシステムに先んじて、『Call of Cthulhu RPG』第7版(CoC7)を遊ぶ舞台となる世界設定について紹介します。

「1920年代」と「現代」はCoC7の基本ルールブックやプレイヤー向けルールブックで扱われますが、CoC第6版までに「19世紀末」や「中世ヨーロッパ」などの世界設定も追加されています。それら追加の世界設定を、CoC7版用出版物が刊行されるまでの間、既刊出版物と組み合わせることでCoC7で遊べるようにするルールサプリメントが、今回紹介する『Cthulhu through the Ages』です。

『Cthulhu through the Ages』では下記7つの世界設定が扱われています。

Cthulhu Invictus: 古代ローマ帝国を舞台として遊ぶための世界設定。未訳。
Cthulhu Dark Ages: 中世ヨーロッパを舞台として遊ぶための世界設定。『クトゥルフ・ダークエイジ』として日本語版あり。現在Chaosium社ではCoC7用の第2版を作成中とのこと。
Mythic Iceland: ヴァイキング時代の北欧～北米を舞台として遊ぶための世界設定。未訳。汎用『Basic Roleplaying』用の世界設定が、CoC7に導入されたもの。
Gaslight: 19世紀末、ヴィクトリア朝の大英帝国を舞台として遊ぶための世界設定。『クトゥルフ・バイ・ガスライト』として日本語版あり。
Dreamlands: 夢で繋がっているファンタジー的世界ドリームランドを舞台として遊ぶための世界設定。『ラヴクラフトの幻夢境』として日本語版あり。
Cthulhu Icarus: 地球外開拓に乗り出した未来を舞台として遊ぶための世界設定。探索者は宇宙船の乗組員として、嫌な予感しかしない太陽系探索に旅立つ。
Cthulhu End Times: グレートオールドワン(旧支配者)が目覚めた後の地球を舞台として遊ぶための世界設定。だが、人類は死滅していなかった！！

「古代ローマ帝国」「中世ヨーロッパ」「ヴァイキング時代」の三世界設定のために、「Swords and Arrows」と題した戦闘ルールも掲載されています。長剣や弓矢、鎧や盾をCoC7で扱うための追加ルールです。CoC7での戦闘において盾をどう扱うか、私にとって早く知りたい疑問でしたので、嬉しかった。

「1920年代」「現代」にこれら七つを加えたものが、Chaosium社が想定するCoC7の基本的世界設定群、と解釈できましょう。未来の二世界設定が今後どうなるか、は正直分かりませんが、その辺に色気がある、ということくらいは察せられます。

CoC7ではルールシステムに大きな変更がありましたが、(戦闘を含む)行為判定ルールにおけるそれが専らですから、実施途中のキャンペーンプレイ移行すら容易でしょう。次回からは、それらルールシステムの変更について、私なりに整理していく予定です。まさに私が、CoC7で遊ぶために。