ゲオマキナのデータ運用
「汽動重機ゲオマキナ」において、巨大ロボットに用いられるルールシステムを、Basic Roleplaying(BRP)システムに則って示します。今回から、いよいよデータ運用ルールについて。
今後の各説明の中で、技能(Skill)名などを示す際には、まず『クトゥルフ神話TRPG』(CoC)における技能名を日本語で示し、次いでカッコ内に『Basic Roleplaying』(BRP)で相当するSkill名を英語で記すこととします。ルール等の参照先は、「CoC p.~」「BRP p.~」と表示します。
さて、ゲオマキナの操縦は、次のような手順で行われます。もちろんゲームプレイ内での状況によって、一部の手順(砲撃など)は省かれます。
- 索敵判定。甲板(頭部)で「目星(Spot)」技能による。(観測士)
- 観測判定。甲板(頭部)で「ナビゲート(Navigate)」技能による。(観測士)
- 出力判定。機関室(腹部)で「重機械操作(Heavy Machine)」技能、次いで機関出力による。(機関士)
- 出力配分。機関室(腹部)で、機関出力の値を任意に割り振る。(機関士)
- 操脚判定。脚部用操縦室(腹部)で「ゲオマキナの運転(Drive: Geomachina)」技能による。(操脚士)
- 操腕判定。腕部用操縦室(胸部)で「ゲオマキナの操縦(Pilot: Geomachina)」技能による。(操腕士)
- 砲撃判定。甲板(頭部)で、CoCでは大砲名の追加技能、BRPではArtillery技能等による。(砲撃士)
- 射撃判定。甲板(頭部)で、蒸気銃なら「ライフル(Firearm: Rifle)」技能による。(射撃士)
担当する手順によって、ゲオマキナに乗りこむ者たちには「観測士」「機関士」「操脚士」「操腕士」「砲撃士」「射撃士」といった役割が当てられます。戦闘時には通例、部位の間は閉鎖されるため、配置の異なる役割を戦闘中に交替したり兼任したりすることはできません。次回から各役割ごとに、その手順を詳述してまいります。
あらゆる役割の上位に、「指揮官」が存在する場合もあります。世界設定にもよりますが、軍用ゲオマキナには指揮官が搭乗することになるでしょう。もしいれば指揮官は、観測士からの報告を受けて、即座に機関士たちに指令を下します。この役割については、役割の最後に詳述します。
ゲオマキナ同士の間合いについては、「選択ルール:カーチェイス(Chases, Vehiclar)」(CoC p.328、BRP p.216)の「車間距離記録表(Vehicle Range Track)」を応用して処理します。
行動の順番について、ゲオマキナの操縦には時間がかかるため、大抵はそれ以外の行為が終わってから処理されます。一般的な行為は、索敵判定や観測判定と並行して、DEX順で行なわれることとします。蒸気銃以外の射撃武器による射撃判定も、これに含まれます。