プレイヤーの中のメタ
ここまでは「キャラクターの中のメタ」として、「冒険者/探索者」「リアルなキャラ」「キャスト」といった階層構造について述べてきました。ここからは、それらの上位にある「プレイヤー階層」(プレイヤーとゲームマスター)内部の階層構造について考えてまいります。
「キャラクターの中のメタ」に対して、プレイヤーは更にメタな位置から、それらを俯瞰/解釈/評価し、干渉します。例えば「冒険者」であれば、キャラクターの作成や行動に次のように働きかけていきます。
- プレイヤーは、「キャラクターは冒険する者である」と認識し、冒険しても大丈夫なようにキャラクターの能力を選び、選んだ能力と矛盾しないようにキャラクターの設定を定める。
- プレイヤーは、「キャラクターは冒険する者である」と認識し、積極的に危険に挑むようにキャラクターを行動させ、取った行動と矛盾しないようにキャラクターの設定を描写する。
- プレイヤーは、「キャラクターは冒険する者である」と認識し、それと相容れないような能力や設定をキャラクターに適用してはならない。
さて、このような「プレイヤー階層」にも、その内部には更なる「階層構造」を見出すことができます。これら「プレイヤーの中のメタ」について、以下三点の内容と優先順位に注目して論じます。
- 誰と一緒にゲームを遊ぶのか?(対人関係)
- 何のためにゲームを遊ぶのか?(目的意識)
- どのようなゲームを遊ぶのか?(行動計画)
もちろん「プレイヤーの中のメタ」でも、より上位の階層が下位の階層を俯瞰/解釈/評価し干渉する、という点で「キャラクターの中のメタ」と同様です。
異なる点として、プレイヤー自身の意識が下位階層にあって、上位階層を自覚していない場合がありえます。その場合、上位階層での評価や干渉は、プレイヤーの無意識下で行われることになります。そのことがゲームプレイにどのような影響を及ぼすか、についても触れたい考えです。