『深淵』改竄案

しばらく前にダークファンタジーRPG『深淵』の第二版(エンターブレイン)を買いました。このゲームをこよなく愛する友人のお陰で過去に幾度かプレイ、独特な遊戯感を楽しませてもらいました。

しかしながら、私はそのルールシステムには不満があります。「美しい物語」を目指す割には、少なくとも私の感性では、「美しいルールシステム」と思えない辺りとか。そこで今回、私なりの改竄案(改良ではない)を示したいと思います。

全国12万と1人の『深淵』ファン諸氏からは厳しいお叱りをいただくことでしょうというか、もう1人からはいただいたし。ルールシステムを使いこなした上で提案するのではなく、使いこなせないから変えてしまおう、と言うのですから、当たり前なんですが。

それでも『深淵』というゲームへの、少なくとも「夢歩き」辺りへの愛は込めて。

A. 現行ルールへの不満

  1. 「運命カード」による「夢歩き」は楽しい。
  2. けど、戦闘での具体的なダメージを考えると、ややこしくて楽しみが減る。
  3. カードの使い道を限定すれば、良いんじゃないだろうか。

B. 改竄の基本

  1. あらゆる判定にダイスを使用せず、「運命カード」のみで行う。
  2. 「運命カード」は、「星座」と「カラーナンバー」と「語り部」のみを用いる。
  3. ついでに「運命」に、シナリオ上のみならず、ルール上の魅力も与えてみよう。

C. キャラクターの「運命」

  1. キャラクターは、「運命カード」によって「運命」を得た際、その「星座」の加護を得る。
  2. 二つ以上の「運命」を持ち、「星座」が重複しない場合は、二つ以上の「星座」の加護を得る。
  3. 「運命」が増えるほど、運は強くなるが、それに翻弄されるようになる。

D. 判定ルール

  1. 能力判定値または技能値分の枚数までの「運命カード」を手札か山札から出す。
  2. 自分の「運命」と同じ「星座」のカードは、手札から何枚でも出してよい。
  3. 出したすべての「運命カード」の「カラーナンバー」を加算する。
  4. 修正値や、「寿命」消費によるボーナスなども、あれば加算する。
  5. 結果が、目標値(普通は10)以上であれば成功。

E. ダメージ

  1. ダメージは、判定に用いた「運命カード」から、効果値分の枚数のカラーナンバーを合計する。
  2. 足りない場合は、山札から出すこと。
  3. つまり、判定にカードをたくさん出せるなら、手加減も可能。

F. 改竄の影響

  1. 山札からも出せるので必須ではないが、手札は即時回復とすべきかも知れない。
  2. 「星座」の加護は強力であるが故、それに翻弄され、また依存していくことになるだろう。
  3. 「運命カード」がすぐくたびれてしまう。豪華版プラスチックカードでも欲しいところ。

G. おまけ : 魔法について

  1. 魔法を使う時、判定に1枚以上、呪文と同じ「星座」のカードを使わねばならない。
  2. しかも、そのカード1枚は、山札に戻らず、場に残される。
  3. つまり、魔法を使うほど、その「星座」は出なくなっていく。

以上、思いつくままに。こういう風にルールを変えて遊ぶ分もルールブックの値段(4700円+税)に含まれる、と勝手に思っております。

もちろん本当は、使いこなしている方に簡易ルールを作って欲しいのですが、使いこなせる人には必要ないだろうからなぁ。