この三か月は専ら仕事を楽しんでおりましたが、余裕が出てきた途端に年が明けてしまいそうなので、せめて近況を三か月分。
9月、先の論考を書いていた頃、Chaosium社から(ダウンロードではなく紙の)本が到着。次の四冊で、内三冊は『Call of Cthulhu RPG』第7版(CoC7)関係です。
- Cthulhu Dark Ages, 2nd ed. (CDA2;クトゥルフ・ダークエイジのCoC7版)
- Cthulhu Through the Ages (七つの世界設定をCoC7で遊ぶための簡易ルール)
- Alone Against The Flames (CoC7用ゲームブック)
- Mission to Epsilon (BRP用シナリオ集だが、なぜか一本はCoC用)
CoC7といえば、キャラクター作成時の職業技能値をEDU以外からも算出するようになりましたが、CDA2では遂にEDUを用いない職業まで登場しています。例えば、衛兵(Guard)は「STR×2+DEX×2」(CoC7では能力値は前版の5倍)となっております。
素晴らしいことに、この職業技能値算出は『クトゥルフ2015』(エンターブレイン刊)で旧版にも組み込まれましたが、私が早く導入して欲しいのは狂気ルール。狂った時どうなるか、任意で決めていた部分がルールで決まるようになり、プレイの負担が少なくなると期待。
なお、CDAはルールブックでしたが、CDA2はサプリメント。CoC7のルールブックが必要です。元々ルールは簡単ですし、暗記できなさそうなデータは載っていますので、すべてを持ち歩く必要はなさそうですが。というか、CoC7の紙版は、まだか。
10月は、「虚構」論考の三本目を書くために必要と、佐藤幸治『立憲主義について』(放送大学叢書28、左右社2015)を読んでました。立憲主義なるものが、期待以上に根拠薄弱なものであることが分かり、満足。これで執筆が捗る、と思いましたら。
その後10月下旬から12月中旬にかけては仕事三昧。野心のための仕事は楽しいけれど、のんびりとTRPG論考をしたためる余裕はありません。考察も仕事のために集中せざるを得ず。
その合間に、石田勇治『ヒトラーとナチ・ドイツ』(講談社現代新書2015)などを読了。この本、帯に「なぜ文明国ドイツにヒトラー独裁政権が誕生したのか?」とあるのが秀逸。「文明国ドイツだからヒトラーを創り出すことに成功した」のがネタバレ。
本日は12月21日。年末年始は例年通りの忙しさが待っていますが、「例年通り」な分だけ余裕が感じられます。そろそろ論考執筆を再開できるかも。
思い出した、一時ツィッターで論じられていたらしい「シナリオの都合で助けられないヒロイン」云々は、とまれヒエラルキーの問題ですわな。「シナリオの都合」とは「ゲームマスターの都合」なわけで。それを押し付け、押し付けられる、という「遊び方」(遊戯法)であって。
予定調和すれば満足度が高いかも知れませんが、「そうしなくてはならない」のは苦行です。「シナリオの都合」も「楽しませなくてはならない」のも、根っ子は同じなことに、気づいているのか?