ツィッター上で「TRPG冬の時代」が、また話題に上がったようです。
後者Togetterで井上(仮)さんが仰るように、重要な用語は議論の度ごとに定義されるべきです。古い雑誌に資料を探したところ、「TRPG冬の時代」を唱える広告記事が見つかりました。有益な議論に役立てていただくため、ここに引用します。
以下、『ゲーマーズフィールド』誌1999年6月号p.30~31掲載の広告記事より(太字は、鏡による)。
結論から言う。
我々には後がない。
TRPGは今、真冬の時代だ。一時の繁栄などは今は昔、名企業の撤退に継ぐ撤退。ついにはこの夏、日本最後の一般書店売りのTRPG専門誌が消えて無くなる。
もう一度、言う。
我々にはもう、後がない。
これは、最後の希望だ。
小学館と云う新たな企業の参入。これに応えるため、最高のスタッフが、今ここに集まった。そして、命を賭けて、最高の作品を創ると、ここに約束する。
そして誰でもない。君が、君こそが、協力してほしい。それがなければ、TRPGは終わる。1999年、このゲームをもって日本のTRPGは終わる。
もう一度。言う。
我々には後がないのだ。
井上純弌
以上です。他にも「日本最後のオリジナルTRPG」やら「日本のTRPGは終わる!?」やら、恐ろしい文句が並びます。
「TRPG冬の時代」という語の初出は更に遡れるかも知れませんので、ご存知の方はお示しください。しかしながら、この語を広く流布させたのは上記広告記事であろう、と思われます。「TRPG専門誌が消えて無くな」っていた当時、数少ない専門誌に載った広告でしたから。
何にせよ、「TRPG冬の時代」とは「上記記事のようなことが『ゲーマーズ・フィールド』誌上で唱えられていた時代」である、としておけば間違いありませんよ、多分。