ゲオマキナの操縦者 : 観測士

先の「ゲオマキナのデータ運用」で示した操縦手順を、各役割ごとに詳述します。今回は、「観測士」(Navigator)について。

観測士は、ゲオマキナの(最も危険な)頭部甲板に陣取って、「索敵判定」と「観測判定」を担当します。観測士にとって重要な技能は、「目星(Spot)」と「ナビゲート(Navigate)」です。

1. 索敵判定
索敵判定は、他のゲオマキナ(または気になる何か)をいち早く見つけるための判定です。自機が他のゲオマキナなどに近づいた時に、この判定が行われます。「目星(Spot)」技能で判定し、夜間や遮蔽物が多い場合などには成功率が1/2となります。
索敵判定に成功したなら、「車間距離記録表(Vehicle Range Track)」(CoC p.328、BRP p.216)の「視界内、距離4 (In Sight, Range 4)」で相手を発見したことになります。失敗したなら、相手の存在に気がつきません。発見すれば、相手が敵か否かは即座に分かります。
敵同士の双方が索敵に成功すれば、「距離4」の状態から戦闘ラウンドが始まります。
片方だけが索敵に成功したなら、成功した側からの最初のラウンドの攻撃は、すべて成功率が2倍になります。また、索敵に失敗した側は盾防御ができません(Ambushes, BRPp.213)。成功した側は、攻撃せずに距離を開けて遭遇を回避したり、隠れて様子を見ることもできます。
索敵に失敗した側は、距離が更に狭まったり、砲撃を受けたりした時に、索敵判定無しに相手に気づきます。双方が索敵に失敗していた場合、距離が狭まって気づくか、気づかずに遠ざかるかは、ゲームプレイ内の状況から判断してください。
2. 観測判定
観測判定は、視認した他のゲオマキナや飛んでくる砲弾までの距離を測定し、その移動や弾道を予測し、更には自機にとって適切な進路を読み取る判定です。
観測判定は、「ナビゲート(Navigate)」技能で判定します。夜間や気象条件などによっては、成功率が1/2となります。
観測判定に成功したなら、全身移動の速度(微速~全速)を(操脚士の)判定結果より一段階上げることができます。また、敵砲弾に対する(操腕士の)盾防御の成功率と、(砲撃士の)砲撃判定の成功率とが、2倍になります。
観測判定に失敗したなら、全身移動の速度は判定結果通りです。敵砲弾に対する盾防御と砲撃判定の成功率は1/2となります。
観測判定がまったくできなければ、微速での全身移動しかできません。また、攻撃や防御もできません。

観測士は、「砲撃士」「射撃士」「指揮官」を兼ねることができます。ただし、砲撃と射撃とを同じラウンドに行なうことはできません。

頭部の甲板は、不完全ながら周囲を装甲で覆われています。頭部に命中した攻撃のダメージが装甲を超えた場合、超えた分は頭部の耐久力や、観測士など甲板にいる者たちの耐久力に振り分けられます。どのように振り分けられるかは、甲板にいる者で決めます。

観測士がいなければゲオマキナは無傷であっても行動できなくなりますから、敵の射撃士は観測士を狙います。観測士(または甲板にいる他の者)を直接狙う場合、周囲の装甲越しとなるため、射撃の成功率は1/2となります(BRP p.220)。観測士は鎧(CoC p.66、BRP p.259)や盾(BRP p.263、また『クトゥルフ・ダークエイジ』p.48も)で身を守るべきでしょう。

なお、ゲオマキナに乗っていないキャラクターの行動は、観測士が索敵判定および観測判定を行うのと並行して、DEX順に行なわれます。「蒸気砲」以外の兵器による砲撃や、「蒸気銃」以外の武器による射撃も、観測判定と並行してDEX順に行われます。

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