(15)のつづき。
- GM(ひとつの指輪の魔王)
- ジョッキも揃ったし、つまみも来たので、反省会を始める。せ~の
- 全員ジョッキを合わせて
- ハンセ~イ!
- GM
- んぐ、ぷは。反省会、終了。
- PL1(古き血の剣士)
- よせ。カンパ~イじゃダメなのか。
- GM
- 乾杯とは一気呑みのことなり。ジョッキでは、つらい。
- PL2(失われた小人族の狩人)
- 定義問題だね。
- PL3(血に飢えた野蛮人)
- 最初に定義をしておかないと、同じ言葉を違う意味で使うのだから、話が合わなくなるのが自明。
- PL1
- 定義そのものを嫌う者もいるようだがな。
- PL4(天才の白)
- 定義を絶対的な概念だと思い込んでいるのだろうよ。議論をするために仮に定める、暫定的な了解に過ぎぬのに。
- GM
- マーボー喰う?
- PL3
- 喰う。あと、これとこれも頼んどいて。
- PL2
- 反省会というけれど、何を反省するのだろう。
- PL1
- GMは「反省」と「反省会」を定義せよ。
- GM
- 「反省」とは「自分の今までの言動・あり方について、可否(良し悪し)を考えてみること」なり。それを皆と一緒にやるのが「反省会」だ。暫時、そういう意味でやってくれ。
- PL2
- もぐもぐ。良し悪し?
- PL3
- 良し悪しの基準も必要だな。
- PL4
- うむ、何が良くて、何が悪いかは、その時の遊び方によって変わるからな。
- GM
- Sys...Metsysでは、「構造」通りのストーリーができれば「良し」とする。
- PL2
- けど、「構造」は魔人にしか分かんないんでしょ。
- GM
- その通り!「構造」はGMにも分からない。だが、「構造」から逃れることは、誰にもできぬ。GMやPLがどう足掻いたところで、ストーリーは「構造」通りにしかならぬのよ。
- PL3
- 何を口走っている。それだったら、「良い」しか無いことになるだろ。
- PL1
- 定義を無視して、反省するか。まず、「指輪物語風ファンタジー世界」と言われて、「テーマ」をひとつ決めたんだっけな。「古き王国が自らの過ちで破滅した」とか。それで無くても良かったが、それで悪かったわけもなく、好きに決めたことだ。
- PL3
- 最初の「シーン」と「アクション」も、好き勝手に作ったことだぜ。
- PL2
- キャラクターも、その目的も、そうだよ。
- PL1
- ゲームプレイが始まって、イベントを作るのも、めいめいでやったことだしな。それを選ぶのは無作為だったが、それはお互い様だ。
- PL3
- イベントをどうやって解決するか、その結果どうなるかも自分で決めてたしな。GMに何かを押しつけられるでもなく、自分で好きに決めたのだから、不満を覚えるわけがない。
- PL4
- 判定にランダム性が無ければ判定失敗は無く、シナリオのゴールが無ければミッション失敗は無い。客観的評価が何も無かったわけか。じゃあ、主観的楽しみだけが残るさ。
- PL1
- そもそも判定ルールすら、その場で決める、という体たらくだったんだが。
- PL2
- 自分たちが楽しければいい、ということだね。他人の評価なんか、どうでもいいよ。
- PL3
- 「自分が楽しければいい」と言うと、他人に迷惑をかけることだと短絡するヤツがいる。そういうヤツは、他人に迷惑かけることが楽しいと白状しているようなものだ。
- PL1
- ところでGMが呑み喰いするばかりで反省していないようだが。
- GM
- ん?ごくん。PL4が言った通りさ。ゲームプレイはあっても、シナリオが無いのだから、GMにも達成しなくてはならないノルマが無い。ただ、一緒に遊ぶだけ。強いて言うなら...、魔王で無くても良かったが、魔王であっていけないことも無かった。魔王で遊んで楽しんだよ、ありがとう。
- PL1~3
- こちらこそ、ありがとう。
- PL4
- 呑み足りないから、もっと反省しよう。
- GM
- Metsysで、クトゥルフやったら、どうなるだろう。
- PL1
- それ、定義通りの「反省」じゃないぞ。
(17)につづく。