(10)のつづき。
- GM(ひとつの指輪の魔王)
- 今回は、前回説明したイベントカードを、皆で作成する。取りあえずカードを5枚ずつ配るよ。
- PL3(血に飢えた野蛮人)
- 試しで1枚使ったんだが、俺も5枚で良いのか?
- GM
- イベントカードが解決されたなら、そのカードを書いた者に、新しいカードが直ちに補充される。なので、君のイベントカードは皆と同じ枚数となるし、魔王のアクションカードもそのまま残る。
- PL1(古き血の剣士)
- プライベートアクションは、イベントカードによって増えていくわけか。
- PL2(失われた小人族の狩人)
- 5枚もらったけど、最初は何枚書けばいいの?
- GM
- 全部だ!と言いたいところだが、3枚は書いてくれ。作成されるイベントカードが少ないと、イベントの起こる機会や選択肢が少なくなってしまう。その半面、解決されるまでは補充されないのだから、手元に残しておくのも悪くない。
- PL2
- 何を書けばよいのか分からないから、3枚でも時間がかかりそうだね。
- GM
- 大丈夫、リプレイでは経過した時間は明らかにされないから。どれだけ悩んでも、費やした時間が分からなければ、「上手なゲームプレイ」だと誤解されるよ。そういう、何時間かけたか分からないリプレイと同じことを、制限時間内で再現しようなんてヤツは、頭が
- PL1
- モヒカン
- PL3の独白
- 5枚のイベントカードか、さて、どうしたものか。
- コモンシーン「街の酒場」から考えてみよう。コモンシーンには全員が登場でき、俺が作成したイベントカードは俺以外の誰かがひく。誰がひくかは分からない。つまり、不特定多数に対する嫌がらせとなる。酒場らしいイベント...。よし、「誰かに雇われた暗殺者に襲われる」だ。酒場では死が隣り合わせなんだぜ。
- 待てよ、酒場ではお色気とも隣り合わせだな。もう一枚、「妖艶な美女に盗賊のアジトに連れて行かれる」。暗殺者も盗賊も、コモンアクションで解決できるだろ、多分。俺って優しいよな。新しいイベントカードを貰ってから、もっと強い敵を出してやるからよ。
- もう一つのコモンシーン「亡国の美姫にして野蛮人の妻」はどうするか。俺の女に手を出そうとする奴には容赦しなくて構うまい。もっとも何に襲撃させても反撃されるか。では、「落とし穴に落ちて、ダンジョンへ送られる」ことにしよう。これなら、このシーンから立ち去るか、出られなくなるのも落とし穴の中だろう。あるいはダンジョン...ダンジョンってどう処理すんだろ。
- 残るはプライベートシーンか。「魔王の城」はさっきやったな。「過ちの剣」なら、PL1専用の嫌がらせができるわけで...。PL1も俺対策のイベントを仕掛けるだろうが、こちらが先に上手く困らせてやるさ。解決に協力すると言えば、俺はリスク無しに「過ちの剣」に登場して、働きかけることができるだろうからな。
- だが、今は巧い手を思いつかない。残る2枚は保留しよう。よし、
- PL3
- 3枚でき
- PL2
- 5枚書いたよ。
- GM
- 早いな。
- PL2
- 「何を書けばよいか分からない」なら、「何を書いてもよい」からね。簡単、簡単。
- PL1
- その通り!それに、我々は既に「構造」を共有しているはずだから、何を書いても「構造通り」となるはず、だ。
- PL3
- お前ら、計算しないなぁ。
(12)につづく。