2009年2月アーカイブ

前回述べた定義に則り、卓上RPGにおける「ゲーム」に対する高次概念「メタゲーム」について考えてみます。つまりは卓上RPGの現場に「階層構造」を見出し、その関係が「メタ」なものになっているかを探っていくわけです。

まず、基本的に、というか、避けられないものとして、次のような「階層構造」があります。

  1. プレイヤー階層 : プレイヤーとゲームマスターとが、ルールブックや設定資料集、シナリオを用いて遊ぶ
  2. キャラクター階層 : キャラクター(PCとNPC)が行動し、舞台世界の状況を変えていく

メタって何?

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「メタゲーム」の前に、まず「メタ」という語について考えてみます。

この語は、例えば「自由」のように卓上RPGについて独自に用いられた語ではなく、他の学問から借用したもののようです。幾つか資料に当たってみましたので、私なりに理解したところをまとめてみましょう。以下、文中の「○○」は、任意の語が入る、という意味。

初心者ならともかく、ベテランでは付き合っていられない、そんな「初心者専用」のゲームシステムをデザインするとして。だからといって、システムのすべてをそうしなければならないわけではありません。ゲームシステムのどこを「初心者専用」にするのか、を考えてみましょう。

過去にもしばしば語ってきたように、私はゲームシステムを次の三要素に分解して考えるようにしています。今回も、これに則って考えます。

卓上RPGについて語る際に、「メタゲーム」という語が用いられることがあります。この「メタゲーム」なるもの、語る者はさも当たり前のように語るのですが、私にとっては定義がさっぱり分からない言葉でした。白状すると、大方、社会学辺りにかぶれた者が、その尻馬に乗って使い始めたのだろう、程度に思っていたのです。はい、これは間違いでした。白状すると共に、訂正します。

カテゴリーを立ててから、かれこれ半年ばかり放ったままでした。いよいよ記事を書いてまいりますよ。

初心者向け」という言葉があります。卓上RPGでは、ゲームプレイ初心者でも遊び易いゲームシステムに対して使われます。例えば、キャラクター作成や成功判定のために用いるデータが少なく、処理する手順も単純なら、「初心者向け」ルールシステムと評価されます。遊ぶために憶えねばならないことが少なければ、慣れていない者への負担が少ないだろう、と推測されるためです。

卓上RPGを「自由に遊ぶ」ことについて、長々と述べてまいりました。「理論篇」の最初の記事を書いた2007年8月から、1年半ほど続けたことになります。ああ、楽しかった。

そのまとめの最後に、「自由」の定義の変化や、「管理」が生まれた背景など、あれやこれやと語っておきます。何となく触れる機会がなかったことも。

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