第六の手順は、ゲームプレイの続き。プレイヤーが最初の行動を示したなら、次のような手続きが始まります。
- プレイヤーが行動を決めること。プレイヤーは「自由な発想と判断」で「自分が面白いと思う」ような(PCの)行動を宣言します。ゲーム内の状況やNPCの行動、他プレイヤーの行動などに対してどのように関わっていくか、決めた行動の狙いや意図も述べると良いでしょう。「何もしない」のも行動のひとつです。
- ルールシステムで行動を判定すること。適切なルールに則って、プレイヤーの行動の成否や出来具合などを定めます。NPCが関与する場合は、ゲームマスターがそのNPCの「ロール」(人格設定や背景設定)に則って反応を判断し、必要なら適切なルールで判定します。
- ゲームマスターが行動の結果を決めること。ルールシステムによる判定結果やNPCの「ロール」を元に、ゲームマスターは「自由な発想と判断」で「自分が面白いと思う」ような結果を、ゲーム内の状況変化やNPCの行動として説明します。またNPCの行動計画などを随時修正します。
ゲームプレイ中、上記1~3の手続きを幾度も繰り返します。留意すべきことは、次の通り。
- 「自由に遊ぶ」ゲームプレイには、各プレイヤーが「行うかも知れない行動」は数多くありますが、「すべき行動」も「すべきでない行動」もありません。プレイヤーは「自分が面白いと思う」ような行動を行い、また他のプレイヤーの行動を受け入れましょう。
- プレイヤーはシナリオへの関わり方を終始一貫する必要はなく、特に理由が無くとも「自分が面白いと思う」ように随時変更できます。例えば、「依頼人が疑わしい」という情報が無くとも、依頼人を疑うのはプレイヤーの自由です。
- 後から宣言された行動は、先に宣言された行動の結果が決まった後で反映されます。例えば、あるプレイヤーが「扉を開ける」と言ったなら、「開ける」前にやめさせることはできません。「開けようとする」なら話は別ですが。
- ゲームマスターが説く新しい知識、NPCの行動、状況の変化などから、プレイヤーがどのような情報を得るかは、プレイヤーの自由です。「知るべき情報」はありません。ただ「知った情報」を手掛かりに「自由な発想と判断」で次の行動を決めましょう。
- 「殴る」「斬る」などの戦闘行動は、「話す」「取る」などと同じような、常に選べる行動の一種です。戦闘と非戦闘とを別個の場面とは考えず、選択肢の幅を広くするよう心掛けましょう。なお、「戦うべき戦闘」や「勝つべき戦闘」はありません。
- 「自由に遊ぶ」ゲームプレイでは、プレイを物語っぽくするための起承転結や、劇的(ドラマティック)な筋書きは、必ずしも生じません。プレイヤーが一致団結すれば任意のプロットにまとめることも可能ですが、結果を追い求めるよりも、過程を楽しむことをお勧めします。
私は何をするか。相手は何をしてくるか。そして次に私は何をするか。このようなやり取りの連続が、「自由に遊ぶ」ゲームプレイのすべてです。「どうすれば良いか」ではなく、「何をするか」だけで遊ぶのです。
このような遊び方が、ゲームプレイの終わりまで続けられます。