心得1 : リプレイとは違う

「自由に遊ぶ」ために参加者全員が認めておくべき三つの心得、その第一は「自由に遊ぶ」ゲームプレイは「リプレイとは違う」ということです。

いわゆる「リプレイ」は現状、かつて遊ばれたゲームプレイを具体的に紹介するのみならず、これから遊ばれるゲームプレイを具体的に教示するものとなっています。新作RPGをプレイする前にそのリプレイを読んでおかない者は、昨今では少数派でしょう。「ルールブックと一緒にそのリプレイを買わない者はまずいない」とは某RPGショップ店員の弁。

しかしながら、あなたが「自由に遊ぶ」のであれば、リプレイのことは忘れてください。

言うまでもなく、リプレイのような文字情報では、ゲームプレイの体験をすべて表現することはできません。読者に伝わる面白さも表現形式に適したものに限られるのは止むを得ないことで、それ以外の部分は切り捨てられます。要は、「面白いリプレイ」と「面白いゲームプレイ」とは同一ではない、ということです。

そして、「自由に遊ぶ」姿とその面白さこそは、リプレイによって伝え難いことのひとつです。そればかりか、リプレイによって伝え易い面白さには、「自由に遊ぶ」ことを難しくさせる性格が伴っています。どれほど面白いリプレイであっても、「自由に遊ぶ」ための参考にはなりません。まして「リプレイのように遊ぼう」とすれば、「自由に遊ぶ」ことの阻害にすらなります。

「自由に遊ぶ」ゲームプレイは往々にして、市販されているリプレイとはまったく違うものとなります。しかし、違うからといって「セッション失敗」だったわけではありません。

「自由に遊ぶ」ゲームプレイをリプレイに著しても、おそらく読者は「面白いリプレイ」とは思わないでしょう。しかし、だからといってゲームプレイが面白くなかったわけではありません。

「自由に遊ぶ」ゲームプレイは、「リプレイとは違う」。ただ「違う」だけなのです。このことを、第一の心得として覚えておいてください。

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