参議院選挙が、大変興味深い結果を残し、終わりました。選挙での票数は民意の顕れですから、私自身の考えと異なっていても、その分析には意義があります。
最も注目すべきは、あれほど大騒ぎした年金問題について、日本国民が驚くべき寛容さを見せたことです。社会保険庁の職員の不誠実な仕事振りの背景に「自治労」(全日本自治団体労働組合)という組織があることは周知の通りですが、その代表ともいえる候補者が見事当選したのですから。共に社会主義政党からの立候補で、民主党の相原久美子氏は50万票以上、社民党の又市征治氏も20万票以上という堂々の支持を勝ち取りました。
私自身は年金問題など大した問題でないと考えていますが、世論がここまで太っ腹であったことには驚きを隠せません。正直、事実は小説よりも奇なり、といった感があります。
ちなみに私がホッとしたのは、日本国民の声として、「拉致問題解決に努力せよ!」や「自衛隊ありがとう!」が少なからずあったことです。「官僚がちゃんと働かなくてもいいじゃないか」という声よりも小さかったのは、意外というか、残念ですけどね。
ついでにいうと今回、投票しなかった人や白票を投じた人は、少なくとも比例区については公明党支持者扱いということになりました。望むと望まざると。