エンサイクロペディア・クトゥルフの使い方

エンサイクロペディア・クトゥルフ』(新紀元社、1800円+税)を購入しました。期待通りの素晴らしい書籍です。

この事典が特に素晴らしいのは、学研などから出版されている他のものが概ね小説のための事典であるのに対し、『エンサイクロペディア・クトゥルフ』は小説などと同様に卓上RPG作品をも対象として編纂されている点です。小説とRPGとを同じ会社(Chaosium社)が出しているため、両者が不二なるものと扱われているのは、うらやましいところです。もっとも、収録されているシナリオのほとんどは未訳なのですけど。

さて、この本をゲームプレイにおいてどのように使うことができるか、三つばかり挙げてみます。

1、魔道書として

この本を読むと、クトゥルフ神話技能などがどれだけ増え、正気度がどれだけ減るか、(日本語版の)16頁に記されてます。つまり、シナリオ内にそのまま魔道書として登場させるのが、ある意味公式な使い方といえます。魔道師の書棚で見つかるかも知れませんし、本屋の新刊図書コーナーに並べてあるかも知れません。日本語版のお陰で、英語技能判定が不要になったのは朗報です。

自分の探索者PCが手に入れたなら、当然そのプレイヤーも購入すべきでしょう。一人一冊、ぜひ。

2、シナリオ作成用資料として

神話生物や魔道書の名前など、どれかひとつ思いついたなら、すぐにその項目を読んでください。豊富な説明に加え、関連項目が記されています。神話生物一種では単純なシナリオになりがちですが、二つ以上を組み合わせれば複雑な背景設定のできあがりです。

3、クトゥルフ神話技能で得られる知識として

プレイ中にクトゥルフ神話技能判定に成功した場合、あるいは禍々しい魔道書を紐解き重要な事実を知った時など、ゲームマスターは淡々と情報描写に努めます。こういう時、この本から該当する一節を見つけ出し、読み上げるか、渡して読んでもらうか、コピーして渡せば、手間が省けます。

…取りあえずはこんなところでしょうか。実のところ、2と3は他の事典でもできるのですけどね。

私も今後のプレイに活用したいと考えております。

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