「D100ロール」を解釈する

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ゲームシステムから「遊戯法」を読み取る際の三つの注意点に留意しつつ、具体例を挙げてまいります。

やはり最初は慣れたところで「クトゥルフ神話TRPG」の、「ルールシステム」から三つ、何れかの「世界設定」からも三つの題材を挙げ、その「特徴」や「向き不向き」について考えてみましょう。その後、別のゲームシステムを用いるかどうかは一段落ついてから考えます。

まず、行為判定ルールである「D100ロール」。これは、技能値などを百分率(%)で表わし、1~100の目が出るサイコロ(D100)でそれ以下を出せば成功、そうでなければ失敗とするものです。ここでは「00(=100)は常に失敗」というくらいで、オプションルールなどは含めずに考えてみます。

その「特徴」として私は、

1、技能の成功し易さが、直感的に分かる。
2、成功か失敗かが、判定と同時に明らかになる。
3、熟達した技能でも、常に失敗の可能性がある。

…の三つを挙げます。更に応用として、

4、複数判定して全部成功しなくてはならないなら、成功の可能性は著しく下がる。
5、複数判定して一回成功すれば良いなら、成功の可能性は著しく上がる。

…の二点を加えます。この時点で既に私の「解釈」が入っているのですが、応用編の前者(4)よりも後者(5)を重視するのも私なりの読み方です。

これらから「向き不向き」を考えてみます。まず、私の好み通りの解釈は次の通り。専らプレイヤー主導の視点から考えております。

1a、成功させたい技能値は、なるべく高くしておくべきである。
2a、成功か失敗かに介入することは、誰にもできない。
3a、失敗した場合について、常に考えておかねばならない。
4a、全員成功しなくてはならない判定には、得意な者少数で参加すべきである。
5a、誰かが成功すればよい判定には、二人以上で参加すべきである。

上記1a~3aは「計画的なPC作成」と「運任せの結果への対処」とを要求していますから、「難題への挑戦」「苦境の打破」といった性格のプレイに向いていることになります。何事も運次第というだけで、「完成度の高い物語性」を志向するのには不向きでしょう。

また4aと5aについては、ゲームマスター主導の視点からは次のようにも解釈できます。

4b、PCに必ず成功させたいなら、成功するまで何度も判定させればよい。
4c、PCに必ず失敗させたいなら、失敗するまで何度も判定させればよい。

5b、PCに成功させたいなら、なるべく二人以上で行動させるべきである。
5c、PCに失敗させたいなら、なるべく単独で行動させるべきである。

これらは、「テーマ」に合わせてルールシステムをどのように扱えばよいかという、「手法」に関わってくるところです。

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