私は普段アクションやサスペンスばかりで「名作」と呼ばれるものはことごとく観ないのですが、思いつきで黒澤明監督「七人の侍」のDVDを購入。3時間30分の長編をようやく観終えました。
50年以上の作品ですから、観始めには違和感も多かったのですが、やがて気にならなくなりました。例えば、戦国時代の描写がやたら汚らしいのは、むしろ最近の他作品が綺麗過ぎるような感覚になりました。また、どうでもよいような場面が少なくないのも、時間に余裕があるのは良いな、2時間くらいに収める方がムリがあるのかな、などと。実際には3時間以上連続して観るのはムリなのですけどね。
話中、冒頭で農民がやたらか弱く描かれていたので「落ち武者狩りやるような連中なのに...」と思っていたら、その辺はきちんと押さえていて、流石と感心しました。主人公たちの死やラストがあっけないのには、まだ納得し切れない感がありますが...。再度、再々度鑑賞すれば、それもまた変わるかも知れません。
驚いたのは、シュワルツェネッガー主演映画「コナン・ザ・グレート」(Conan the Barbarian)との類似で、そちらで私が一番好きな場面が「七人の侍」をモデルにしていたことに気付いたことです。味付けは異なるのですが、結構露骨に真似ていて面白いです。
やっぱり名作と言うのは観ておいた方が良いのかな、と思わせる一本でした。けど、他には観ないだろうなぁ。